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【外食・コンビニ健康法】タンパク質分解酵素が消化を手助け「グリーンキウイ」

公開日:2023-03-31
更新日:2023-04-01
【外食・コンビニ健康法】タンパク質分解酵素が消化を手助け「グリーンキウイ」
予防・健康
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暴飲暴食が続き「体重増加」「二日酔い」「胃もたれ」などの体調不良を感じたときは、そろそろ食生活を整えるタイミングです。春に向けて、人間も植物も体ををデトックスし、体調を整える季節です。この時期は「消化と排泄」を意識する3つの方法をおすすめします。

まず、体内の循環を良くするために水分摂取を意識します。乾燥する冬に水分摂取は重要ですが、寒くて摂取量が減っている方も多くいます。水は、体内で栄養を循環させるために重要であり、アルコール代謝などにも重要な役割を持ちます。毎朝、朝食の前に白湯または常温の水をコップ1杯飲むことから始めましょう。がぶ飲みする必要はなく、1日の水分量は、1~1.5リットル程度です。

次に水溶性食物繊維を意識しましょう。食物繊維は水に溶けない「不溶性」と水に溶ける「水溶性」があります。水溶性食物繊維は、昆布など海藻類や、サトイモ、オクラなどネバネバとした食品や果物、オートミールなどに多く含まれます。体内で、粘着性があり、血糖値の上昇を緩やかにする働きのほか、便の排泄をスムーズにしますし、ビフィズス菌を増やし、腸内環境を整えます。

さらに消化を助けるための果物もおすすめです。タンパク質や、脂っぽいものは、胃に負担がかかり、胃もたれする原因にもなります。このときに消化を助ける果物として、キウイフルーツがあります。キウイフルーツには、ビタミンCやカリウムなどが豊富なことが知られていますが、さらに、タンパク質分解酵素である「アクチニジン」が含まれています。この酵素はヒトの消化管内でも、肉や魚、大豆、プロテインサプリメントなどの消化を助けてくれることがわかっています。

同じようにパイナップルにもブロメラインといわれる消化酵素が含まれますが、完熟すると減少してしいます。これに対して、キウイに含まれるアクチニジンは、成熟し食べ頃になる時期に濃度が最大になるのが特徴です。

そして大切なのはキウイの種類。アクチニジンはグリーンキウイ(果肉が緑色のもの)に豊富に含まれます。早速、スーパーでグリーンキウイ(1個108円+税で購入)を入手しました。ナイフでふたつに切り、スプーンで食べると簡単です。適度な酸味と甘味のバランスがちょうど良く、口の中をさっぱりとさせてくれます。タンパク質をたくさん摂取したい人は、サラダチキンなどに合わせて、グリーンキウイを食べれば、タンパク質摂取量の増加が期待できます。

摂取したい水溶性の食物繊維、水分も豊富に含むので、サラダに加えるほか、食後に意識することで「消化と排泄」を助ける働きが期待できます。身近なフルーツを上手に使って春に向けて、体を整えていきましょう。

「健活手帖」 2023-01-12 公開
解説・執筆者
管理栄養士
浅野 まみこ
1975年生まれ。管理栄養士。食と健康のコンサルティング会社「エビータ」代表取締役。1万8000件以上の栄養相談の経験を元に『「コンビニ食・外食」で健康になる方法』(草思社)を著し、企業のコンサルティング、テレビ出演、講演活動を行う。