冬に不足しがちな栄養素「ビタミンD」
健康を維持するためには、1年を通じて、適切なエネルギーの摂取と栄養バランスを整えることが大切です。毎日完璧に整えられなくても、ゆるく意識しながら調整していくことが、継続できるポイントです。また、季節ごとに意識的に摂取したい栄養素もあります。
冬のこの時期に不足しがちな栄養素は「ビタミンD」です。脂溶性ビタミンのひとつであり、体内でも合成できるのですが、冬は合成に必要な日光(紫外線)の量が少ないことから合成量が減ります。また、一部の食品にしか含まれていないため、意識をして摂取しないと不足しがちになります。特に、中高年になると男女問わず体内で合成が減ります。
ビタミンD不足は骨密度、免疫力に影響
ビタミンDにはカルシウムの吸収を助ける働きがあり、不足すると骨密度に影響があります。さらに、免疫機能を調整する働きもあり、風邪やインフルエンザ、肺炎などの感染症予防にも関与していることがわかっています。筋肉の合成、血圧など生活習慣病を予防する効果も期待されています。
ビタミンDの含まれる食品の代表は「魚」と「きのこ」です。鮭(生・32マイクログラム。数値は100グラムあたりのもの、以下同)や、さんま(生・16マイクログラム)、しらす干し(半乾燥・61マイクログラム)、イワシ(生・32マイクログラム)などに多く含まれ、きのこで多く含まれるのは、まいたけ生(4.9マイクログラム)、きくらげ(乾燥で85マイクログラム)です。その他、卵黄(12マイクログラム)にも含まれています。
ビタミンDの必要摂取量は?
ビタミンDの必要摂取量の目安は、18歳以上の男女場合、1日あたり8.5マイクログラムです。魚やきのこなどをあまり食べない人はより不足しがちですが、特にきのこ類は外食メニューに登場する回数が少ない食品です。
きくらげを簡単に食べられる食品を探していたところ、セブン-イレブンの定番商品「豚肉ときくらげの玉子炒め」(388円)を思い出しました。きくらげに加え、卵もたっぷりと入るため、ビタミンD量が期待できます。
ふわふわの卵に大きめのきくらげ
豚肉とふわふわの卵が絡まった炒め物に、大きめのきくらげが合わさり、特製のタレが食欲をそそります。ボリューム満点で、ご飯パックと合わせると十分な1食となります。タンパク質は14・8グラムとしっかり取れますが、カロリーは339キロカロリーなので、米飯150グラムと合わせても600キロカロリーほどです。
日常でカロリーやタンパク質、塩分などは意識しやすいものですが、ビタミンやミネラルは計算しづらく、食習慣にとても左右されます。冬は魚ときのこを意識し、日常からいろいろな食材を摂取するように心がけると栄養バランスは整いやすくなります。ちょっとの意識で健康効果が変わりますね。