注目のCBD(カンナビジオール)って何?
皆さまはCBD(カンナビジオール)って耳にしたことはありますか。
最近、サプリメント、化粧品、医薬品などで注目されている成分です。CBDとはヘンプ(麻=大麻)という植物の花穂の樹脂の中にできる天然の化合物で、医療業界で注目されたのは、難治性の小児てんかんの改善がきっかけでした。
アメリカ食品医薬品局(FDA)では2018年に治療薬として承認されています。
ヘンプは日本ではネガティブなイメージのある植物ですが、市場で流通しているCBDの成分は、マリファナの主成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)を完全に除去したもので、日本の法律上も問題ありません。
生のヘンプを加熱・乾燥することで脱炭酸が進み、複数種類のカンナビノイド(CBD、CBC、THC、CBG)へ化学変化します。
その中でもCBDとは最も注目度が高く、研究が進んでいるカンナビノイドであり、主に神経の高揚を抑えて免疫を調整します。また、睡眠の質を高めたり、鎮痛剤としても活躍しています。
その作用機序は研究中のものが多いですが、コレステロールの代謝を制御するストレス遺伝子(Soat2やCyp27a1)や、セロトニン受容体に作用するため、気分や痛覚に影響すると言われています。
イライラしやすい人、寝つきが悪い人に
そして、CBDは世界ドーピング防止機構(WADA)が国際スポーツ競技におけるドーピング対象外に承認する唯一のカンナビノイドです。
イライラしやすい人、寝つきが悪い人、体の痛みに悩んでいる人は、CBDの利用を検討しても良いかもしれません。
CBDの効果で一番大きいのは、抗炎症作用です。
CBDはビタミンCやEよりも強力な抗酸化物質であり、加齢や外因性の刺激(紫外線やニキビ、外傷など)による肌老化に対して細胞そのものを活性化させ再生を促すと言われています。
実際、私(西嶌)も臨床の中でワセリンにCBDを混ぜて使用することがありますが、効果を実感しています。
現在、CBDを含む製品としてサプリメント、オイル、グミ、外用剤、吸引器など様々な形態があり、目的や好みにより選択しています。
特に舌下にオイルを垂らして摂取する方法が体内への吸収率は高いです。
臨床医としての使用経験から、CBDの効果は個人差が大きく、過度な期待は禁物と思います。場合によっては、医師と相談しながら使用する方が効果を認めるかもしれません。
- CBDはヘンプ由来の天然の化合物で合法
- 自律神経、免疫、不眠、痛みなどに対して効果を認めるとの報告あり
- アンチエイジングの分野では、ビタミンCよりも高い抗炎症作用に注目!