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中上級者にオススメしたい3つの「メンズ美容医療」

中上級者にオススメしたい3つの「メンズ美容医療」
エイジングケア
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中年男性にとって、美容医療は効果があると分かっていても、なかなか敷居が高いもの。それでも、勉強熱心で意識の高いメンズの方々は美容医療を受けた経験があるでしょう。

当サイトでも、美容初心者の中年男性にオススメする美容医療として、①ピーリング&イオン導入、②イボ取りレーザー、③医療脱毛レーザー、④AGA治療—の4つを紹介しました。

初心者にオススメする美容医療4選

今回はもう少し踏み込んで、美容中級~上級者にオススメする美容医療を3つお伝えします。

(1)シミ取りレーザー


シミ取りは美容医療で最も頻度の高い治療です。ただし、その治療は非常に奥が深く、常に患者さんが満足いく結果を出すには熟練した知識と技術が必要です。シミは主に①老人性色素斑②脂漏性角化症③雀卵斑(そばかす)④炎症生色素沈着⑤肝斑⑥後天性真皮メラノサイトーシス—の6種類に分類され、不適切な治療を行うと逆に悪化するケースがあるのです。

例えば「老人性色素斑」の治療には「PICOレーザー」「Qスイッチレーザー」などがあり、医師がパラメーターを調整して照射することで改善しますが、「肝斑」に照射すると症状を悪化させる場合があります。普段からスキンケアに疎い中年男性の肌が日焼けを繰り返していたり、皮膚のターンオーバーが滞っていたりすると、照射後に色素沈着が起きやすくなります。シミ取りは一見単純な治療に思うかもしれませんが、レベルの高い治療なのです。

(2)目の下のたるみ治療


中年男性に目立ちやすい老化現象のひとつである目の下のたるみですが、その治療は難易度が高く、ときに外科的な治療が必要になります。

主に①眼窩(がんか)脂肪の前方突出②皮膚のたるみ③皮膚の凹凸—の3つの要素に対して治療します。

①に対しては脂肪溶解注射、脱脂術など、②に対してはタイトニングレーザーやコラーゲン注射など、③に対しては、ヒアルロン酸注入や脂肪注入などがあります。

また、①~③をすべて行う治療が「ハムラ法」と呼ばれる手術で、結果が明確に出る一方、ダウンタイムが長く、治療費用も高くなります。気になったら、思いきって専門医に相談してみるのも一案です。

(3)多汗症に対するワキボトックス治療


ワキの多汗症は、男女差はないとされていますが、日本国内の調査ではやや男性のほうが多く発症しています。

ワキ汗はアポクリン腺から分泌されるものが多く、ベトつきや臭いを伴います。女性の場合はセルフケアや治療を行っている人も多いですが、男性は放置し、知らず知らずの間にシャツに汗染みができている人もいます。汗をかくことは人間にとって必要なことですが、中年以降のメンズ美容を極めるには、ワキ汗にも注意していく必要があります。

ボトックス治療とは、筋弛緩(しかん)作用のあるA型ボツリヌス毒素(ボトックス)を有効成分とする製剤を利用します。ボトックス注射には汗を分泌する神経を遮断し、汗腺の動きを抑制する効果があるため、ワキの汗が減少します。実際、ボトックス注射は、原発性多汗症、眼瞼(がんけん)けいれん、顔面けいれんなどに対して保険診療でも行っている安全な治療です。

ただし、ワキ汗に対して保険診療で行う場合は、診察により原発性多汗症と診断された患者に限ります。

男性美容医療のポイント


シミ取りの治療は奥が深く、信頼できる専門家と根気強く取り組む必要がある
目の下のたるみ治療にはいろいろなアプローチがある
過剰なワキ汗にはボトックス注射が効果的

解説・執筆者
形成外科専門医
西嶌 暁生
医学博士、形成外科専門医、MBA。1984年7月7日生まれ、富山県出身。形成外科・美容医療の専門医として、10年以上、臨床と研究に従事。2019年から恵比寿形成外科・美容クリニック副院長。著書「だから夫は35歳で嫌われる~メンズスキンケアのススメ」(光文社)が発売中。