ヒゲの目的とは
ここでは男性のヒゲについて考えてみましょう。スキンケアという皮膚の目線からみると、ヒゲ脱毛の有用性は多々あります。しかし、外見においてヒゲに勝る男性の特徴はなく、ヒゲこそ男のダンディズムの象徴という見方もできます。
また、時にヒゲは、人の視線を集めることで、傷痕や薄毛などのウイークポイントを忘れさせる力を持ちます。
毛は祖先が残してくれた贈り物です。例えば、まつ毛や眉毛は汗とほこりから目を守り、耳と鼻の毛は不純物が体内に入るのを防いでくれます。
では、ヒゲの目的は何か。ひとつは顔の断熱材としての役割です。だとしたら、なぜ女性にはなくて男性だけに生えているのか? 実は、女性の顔にも男性と同じ量の毛が生えていますが、細く、透明で短いので見えないだけです。
ただし、私は、ヒゲは男性らしさをアピールする象徴としての役割が大きいと考えます。
事実、思春期になり、テストステロン(男性ホルモン)が多量に分泌され始めてから、太く強い毛に育っていくのですから。
ヒゲの伸び方と生やし方
毛のライフサイクル(毛周期)は、①成長期②退行期③休止期の3ステップに分けられます。
そして、ヒゲが伸びる速度には、遺伝、ホルモン、代謝、ストレスの4つと関係が深く、個人差はありますが、1日で0.4ミリは成長するといわれています。
ちなみに、ヒゲをそると、ヒゲが伸びるのが速くなり、太く、毛深くなるという迷信を耳にすることがありますが、これは正しくありません。
もし、そのように感じるとしたら、毛の切断面が斜めであるためか、短い毛を硬く感じやすいことが原因でしょう。
夫がヒゲをはやしたいと希望している女性もいるかもしれません。しかし、夫自身も自分にどんなヒゲが似合うのか、選択するのは難しいかもしれません。そんなときは2週間ほど、ヒゲを伸ばしてみて、でき上がった顔をご夫婦で見てみましょう。その生え方に合わせて、イメージや目標を設定し、カット&剃毛するのがよいです。
例えば、口ヒゲの場合、生え方と毛の向きを見て、最初はナチュラルな形がお勧めです。その後、何週間か様子を見て十分に生えそろってから、凝るのがよいでしょう。
もちろん、ヒゲはその人の性格や職場環境などのアイデンティティーに合わせる必要がありますが、何よりも似合っていることが重要です。マスク社会が続く今、いろいろと試してみましょう。
単にヒゲそりと言ってもさまざまな工程がありますので、今回の紙面で伝え切るのは不可能です。ヒゲのおしゃれにこだわる男性は、シェービングソープやムースはヒゲの輪郭が分からなくなるので、オイルタイプを選択するとよいでしょう。
ヒゲを伸ばす際のポイント
- ヒゲは男らしさを象徴する本物のアクセサリー
- 自分に似合うヒゲを見つけるには、まず2週間ほど生やしてみる
- マスク社会の今が、おしゃれヒゲにトライするチャンス