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食べ過ぎちゃうのに便秘がちな人に漢方の「防風通聖散」を紹介

食べ過ぎちゃうのに便秘がちな人に漢方の「防風通聖散」を紹介
エイジングケア
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「おなか周りの脂肪が気になる」
「高血圧症や肥満だけでなく、むくみや肩こりも気になる」
「便秘やのぼせがあり代謝がよくない状態を何とかしたい」

こんな症状に悩んでいませんか?

これらの症状は、漢方薬の防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)で改善される可能性があります。

もちろん、漢方薬は安易に選ぶと体質に合わず副作用が起きてしまうリスクもあるため、自身の体質に合うかどうかをしっかりと判断しなければなりません。

本記事では、防風通聖散の効果効能や、どのような体質の人に合うのかを解説します。防風通聖散に適しているかどうかの肥満タイプ診断も設けていますので、ぜひチェックしてください。

肥満タイプを診断

以下のチェック項目は、防風通聖散に合う肥満タイプの特徴を指しています。該当する数が多い人は、防風通聖散が適している「実証」という体質である可能性が高いです。

実証タイプとは、体力があり、のぼせやすく、食欲旺盛で声が大きいといった体質や特徴をいいます。下記をチェックしてみてください。

□お腹まわりに肉がつく
□高血圧・肥満に伴いむくみや肩こりがある
□便秘がちで代謝があまりよくない
□体力がありのぼせやすい
□ついつい食べ過ぎてしまう
□暑がりで冬でも冷たい飲み物を好んでいる
□間食が多い
□濃い味、脂っこい食品、辛いものが好き
□お酒が好き
□風邪などあまり引かない
□肌つやがいい
□声が大きい

実証タイプにおすすめの「防風通聖散」

実証タイプにおすすめの防風通聖散がどのような漢方薬なのか、詳しく解説していきます。ただし、漢方薬によっては実証タイプであっても服用しないほうがいい人もいますので、ご自身に該当しないかチェックしておく必要があります。

防風通聖散とはどんな漢方?

漢方では体質や病状の診断に「証」が使われ、防風通聖散は

・体質が「実証」タイプ
・体の状態や症状が「熱証」「湿証」

の人に適しています。

熱証とは、からだの中で熱がこもり、暑く感じやすかったり、のぼせがみられたりする状態です。湿証は、からだの中の水分が停滞した状態をいい、むくみが生じたり尿量が減少したりといった症状があらわれます。

防風通聖散には、余分な熱を冷ます生薬や水分の循環をよくする生薬がたくさん配合されているため、上記のような症状を改善する効果が期待できます。

また、脂肪細胞を活性化して消費エネルギーを高める作用があることもわかっており、脂肪の蓄積による肥満にも効果的です。他にも、高血圧症や腎臓病、糖尿病などにも用いられることがあります。

防風通聖散の生薬一覧

防風通聖散には下記の18種類の生薬が入っています。

  • 防風(ボウフウ):セリ科ボウフウの根を乾燥させたもの
  • 黄芩(オウゴン):シソ科のコガネバナの根の周辺を取り除き乾燥させたもの
  • 芒硝(ボウショウ):天然または人工的な含水硫酸ナトリウム
  • 大黄(ダイオウ):タデ科のダイオウの根茎を乾燥させたもの
  • 麻黄(マオウ):マオウ科のシナマオウの茎を乾燥させたもの
  • 石膏(セッコウ):天然の含水硫酸カルシウム
  • 白朮(ビャクジュツ):キク科のオケラの根茎を乾燥させたもの
  • 荊芥(ケイガイ):シソ科ケイガイの花穂を乾燥させたもの
  • 連翹(レンギョウ):モクセイ科レンギョウの果実を乾燥させたもの
  • 桔梗(キキョウ):キキョウ科キキョウの根を乾燥させたもの
  • 山梔子(サンシシ):アカネ科クチナシの果実を乾燥させたもの
  • 芍薬(シャクヤク):ボタン科のシャクヤクを根を乾燥させたも
  • 当帰(トウキ):セリ科トウキまたはホッカイトウキの根を乾燥させたもの
  • 川芎(センキュウ):セリ科センキュウの根を乾燥させたもの
  • 薄荷(ハッカ):シソ科ハッカの茎葉を乾燥させたもの
  • 滑石(カッセキ):含水ケイ酸アルミニウムまたは二酸化ケイ素からなる鉱物の生薬
  • 生姜(ショウキョウ):ショウガ科ショウガの根茎を乾燥させたもの
  • 甘草(カンゾウ):マメ科ウラルカンゾウまたはスペインカンゾウの根などを乾燥させたもの

防風通聖散の主な効能・適する症状

防風通聖散は、脂質代謝を促す作用があるため、食事制限や適度な運動と併用することで、おなか周りの皮下脂肪を減らす効果が期待できます。

また、過剰な熱を冷ます生薬や水分の循環をよくする生薬が配合されているため、のぼせやむくみが気になる人にもおすすめです。

他にも、高血圧や肥満に伴う動悸、肩こり、便秘、蓄膿症(副鼻腔炎)、湿疹・皮膚炎、ふきでもの(にきび)といった症状の改善にも用いられています。

防風通聖散の副作用

防風通聖散は「他の下剤と併用して服用する」「授乳中に服用する」といったことを行うと、副作用が起きやすくなったり病状が悪化したりする恐れがあるため、避けてください。

もし、服用後に次のような症状があらわれた場合は、副作用を起こしている可能性があります。副作用が疑われる場合は直ちに服用を中止し、医師に相談してください。

副作用

  • 発疹
  • 発赤
  • かゆみ
  • 吐き気・嘔吐
  • 食欲不振
  • 胃部不快感
  • 腹部膨満
  • はげしい腹痛を伴う下痢
  • 腹痛
  • めまい
  • 発汗
  • 動悸
  • むくみ
  • 頭痛

重篤な副作用

  • 間質性肺炎:少し動いただけで息切れや息苦しさがでる、空咳、発熱など
  • 偽アルドステロン症・ミオパチー:手足の脱力感やだるさ、しびれなど
  • 肝機能障害:黄疸、食欲不振、褐色尿、全身の倦怠感
  • 腸間膜静脈硬化症:腹痛や下痢、便秘、腹部膨満などが繰り返し起こる

重篤な副作用は、長期間の服用や甘草の過剰摂取、生薬自体にみられる副作用など、さまざな要因で起こります。とはいえ、起こる確率はまれなため、過剰に心配する必要はないでしょう。

漢方は専門家に処方してもらうのがベスト

防風通聖散は、通販サイトやドラッグストアでもよく販売されていますが、漢方薬は薬ですので、体質に合わないと副作用を起こしやすくなったり、十分な効果が得られなかったりします。必ず医師、薬剤師、登録販売者に相談してから購入しましょう。

例えば、一人ひとりに合った漢方薬を、漢方のプロがをAI(人工知能)を活用して見極める「あんしん漢方」は、「副作用が心配」という人とスマホでやり取りし、手頃な価格で漢方薬を自宅までお届けするサービスです。オンラインでいつでも「個別相談」(無料)できる安心サポートも付いています。

防風通聖散で実証の方の脂肪太りを体質から改善

防風通聖散は、体力が充実した実証の脂肪太りの体質改善に働きかけます。水太り、ストレスによる肥満など、肥満にもさまざまな種類があるため、個人で判断するよりも専門家に相談したうえで使用するのがおすすめです。

解説・執筆者
あんしん漢方薬剤師
碇 純子
薬剤師。漢方薬生薬認定薬剤師 。理学博士、薬学修士。神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科修了。漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。