男性に多い「ぽっこりお腹」は、インスリンという脂肪蓄積ホルモンを促す食品(小麦など)を長期間にわたって摂取したことにより、“内臓脂肪”がたまった状態です。
さらに内臓脂肪がたまった男性は、女性ホルモンのエストロゲンが生成されて、胸に脂肪が付きやすくなります(このような状態を偽性女性化乳房と呼ぶ場合もあります)。
1985年に米国の国立心肺血液研究所から「全米コレステロール教育プログラム」が発表されたことで、脂肪やコレステロールの摂取を減らして炭水化物のカロリー量を増やす習慣がトレンドとなり、小麦を原料とした食品が日々の食事を独占するという現象が起こりました。
しかし実際はこれをきっかけにして、男女の体重が激増し、糖尿病が爆発的に増えているのです。
人々が食べる穀物の中で、なぜ小麦がやり玉にあがるのでしょうか?
それは、他の穀物に比べて、小麦はグルテンの含有量がはるかに多いからです。数年前にテニス界のスターであるノバク・ジョコビッチ選手が実践しているグルテンフリー食事法が話題になりました。
グルテンとは発芽する際に必要なタンパク質で、小麦中にはおよそ8~12%含まれています。
グルテンに敏感な人はアメリカでは5%、日本ではもっと少ないとされていますが、実際にはほとんどの人にとってグルテンは有害であると考えられています。
パンやうどん、そうめん、ケーキ、どら焼きなどを食べると下痢や便秘、なんとなく調子が悪いと感じる人はグルテンに敏感な体質です。
私もパンを食べると、胃がむかむかして調子が悪くなります。少しでも身に覚えのある人は、2週間程度、徹底的に小麦を抜いてみて確認してはいかがでしょうか。きっと体調がよくなるはずです。
さらに厄介なことに、グルテンには依存性があるのです。
グルテンが体内で分解されると、麻薬のような働きをもつ物質に変化し、ドーパミンを放出して「おいしい!」と脳を高揚させます。
ドーパミンが暴走すると神経細胞へダメージを与えることがあるのです。
そして残念ながら、男女ともに大好きなラーメンにも小麦はたっぷりと使われているのです。
小麦摂取のポイント
☆男性の内臓脂肪や胸周りの脂肪は小麦の過剰摂取が原因かも
☆小麦は他の穀物に比べてグルテンの含有量が多い
☆2週間の小麦断食で自身の体質チェックを