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【教えて愛先生|食薬習慣】正月太りを解消する3つの方法

【教えて愛先生|食薬習慣】正月太りを解消する3つの方法
予防・健康
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楽しい時間はあっという間ですよね。「終わっちゃったなあ」と残念に思う気持ちよりも、「楽しかった時間から活力が得られた」と受け止め、今年も元気に前に進んでいきたいものです。ただ、余計に得られたものが「脂肪」だったという人もいるでしょう。

この時期のサイズアップは、基本的に筋肉量が減って脂肪が増えるタイプである傾向があります。寝ているか食べているかのどちらか、という時間を過ごしていた方は、基礎代謝が低下し、冷えやすくなっています。また、ちょっと食べただけで太る体質になってしまったり、疲れやすくなったりしてしまったことが考えられます。

年始のごちそう三昧で“食べグセ”がついてしまった場合には、その状態から脱するまでに時間がかかります。

そこで、正月に太ってしまった「見た目」問題を解消するための食薬習慣をご紹介したいと思います。

 

お腹をグーッと鳴らす練習でダイエット

年始から、人と会えば何かを食べ、朝起きたら残り物を消費し、暇になったらいただき物をつまむ―というように、常に何かを食べている生活を送った人も多いのではないでしょうか。

このような生活による“食べグセ”があると体質が変わってしまいます。お腹はすいていないのに「暇つぶし」に、あるいは、集中力が切れたから「息抜き」に、おせちなど正月の残り物が「傷みそうだから」…。こんな理由で食べてはいけません。体を構成するための栄養源としての食事を忘れてしまうと大変なことになりますよ。

私たちの体は、お腹がグーッと鳴るタイミングの空腹時に、細胞の老廃物の除去や再生作業となるオートファジーが働きます。代謝の向上、若さの維持、肌荒れの対策、生活習慣病の予防などに役立つ仕組みです。

そのため、この時期はお腹がグーッとなったら「やったー!」と感じる習慣を身に着け、無駄な間食などの“食べグセ”から脱して、これ以上太らないようにしていきましょう。

 

正月太りを解消するための食薬習慣

新年だからといって目標を立てて、目標に向かってまっしぐらに突き進むのは“絵に描いた餅”のようなもので、至難のワザです。

例えば、「今年は5キロやせるぞ!」と目標を立てたとしても、三が日を終えてすぐに、筋トレやランニングを計画通りにテキパキと動くことができるよう性格なら、そもそも太っていません。

だからといって、正月太りを放置したままでは、ますますダメになります。そこで、意志が弱い人でも、比較的簡単にできる食薬習慣を3つ紹介します。

  1. 朝起きて1時間以内にレモン白湯を飲む
  2. 食事中に大根おろしと生姜のスープを飲む
  3. 毎食前に千切りキャベツの塩昆布あえを食べる

この3つです。どうですか? 簡単でしょう。

1)は、お湯にレモン汁を絞るだけですが代謝の向上に役立ちます。
2)は、お湯に大根と生姜のおろしたものとしょうゆを入れるだけですが疲れきった胃腸の負担を軽減します。
3)は、ドレッシングを使わず塩昆布をキャベツにあえるだけ。ダイエットの大敵である血糖値の上昇を抑える働きがあります。

できるものから取り入れてみましょう。

「健活手帖」 2023-01-05 公開
解説・執筆者
薬剤師、国際中医師
大久保 愛
食薬の第一人者、薬剤師、漢方カウンセラー、国際中医師、日本初の国際中医美容師、薬膳料理研究家、作家、アイカ製薬代表取締役。未病を治す専門家としてAI漢方・食薬相談システム『CrowdSalon』開発や『食薬アドバイザー』資格養成、商品開発、企業コンサルティングなどに携わる。著書『心がバテない食薬習慣』は発売1カ月で7万部突破のベストセラーに。著書多数。https://crowdsalon.com/。