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【外食・コンビニ健康法】キリン「エレキソルト×一風堂 減塩白丸元味」

【外食・コンビニ健康法】キリン「エレキソルト×一風堂 減塩白丸元味」
予防・健康
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日本食の塩分問題

日本食の一番の弱点は、塩分の多さです。塩、醤油、味噌など塩分を多く含む調味料が多いほか、保存食である漬物や干物、佃煮なども塩分過多の一因になります。そのため、塩分を減らそうとする「減塩」は、健康な食生活に目指すうえでの大きな課題となっています。

5年ごとに改定される「日本人の食事摂取基準」の現在(2020年)の1日の摂取目標量は男性7.5グラム未満、女性6.5グラム未満。WHO(世界保健機関)は、成人は5グラム未満としています。しかし、厚生労働省 令和4(2022)年「国民健康・栄養調査」によると、食塩摂取量の平均値は9.7グラムであり、男性10.5グラム、女性9.0グラムとまだまだ目標量をオーバーしているのが現状です。

減塩と味わいの工夫

何にでも醤油やソースをかける習慣がある人は、その習慣から見直すべきですが、ただ「塩分」を減らすだけでは減塩にはつながりません。海外で塩分量が少ない理由のひとつは、オリーブオイルやレモンなどを上手に取り入れているためです。油脂の旨みやレモンの酸味など味わいに複雑性を増すことで、塩分が少なくてもおいしいと感じるのです。

日本には「旨味」という文化があります。カツオや昆布などのだし、野菜や発酵食品、きのこからの旨みは料理の味わいに複雑性を増してくれます。さらに新鮮な食材を使うことで食材本来が持つおいしさ、ミネラル感などを意識すると減塩でも料理はおいしくなり、味覚は「塩加減」だけではないことがわかってきます。

画期的な減塩方法

塩分を減らしてもおいしく食べられる画期的な方法として、キリンが「塩味を増強する仕組みのエレキソルト」を発表しました。エレキソルトはスプーン型のデバイスで、食品を介して微量な電流を舌周辺に流すことで、口中に分散しているナトリウムイオンを引き寄せ、塩味を強く感じさせる錯覚を起こすという仕組みです。

この発表に合わせて先日行われた「キリン エレキソルト×一風堂が共同で開発した【塩分を30%オフした減塩白丸元味】のイベント」に参加してきました。

減塩白丸元味の体験

塩分30%オフの「減塩白丸元味」は、単に塩分を減らしているのではなく、カリウムなどのミネラル感や旨みを増すなどの調理工夫をしているとのことで、そのままでも十分おいしいと感じるラーメンです。

しかし、ここにエレキソルトのスプーンを使ってスープを飲むと、使わないときに比べて、たしかに塩分をしっかりと感じられました。減塩対策も、テクノロジーの力で解決できそうな時代となってきたようです。

おいしい減塩習慣

こうしたデバイスの力も頼りつつ、料理の基本の旨み、おいしさを大切にし、自分にできる“おいしい減塩”を習慣化していきたいですね。

解説・執筆者
管理栄養士
浅野 まみこ
1975年生まれ。管理栄養士。食と健康のコンサルティング会社「エビータ」代表取締役。1万8000件以上の栄養相談の経験を元に『「コンビニ食・外食」で健康になる方法』(草思社)を著し、企業のコンサルティング、テレビ出演、講演活動を行う。