いま、注目を集めている「ユーグレナ」。腸内環境やコレステロール値の改善効果があるとして研究が数多く行われています。
この記事では、ユーグレナを摂る理由や具体的な摂取方法、サプリメントで摂取する際の注意点など、さまざまな観点からユーグレナについて解説します。
人のからだにユーグレナが必要な理由とは?
ユーグレナは、植物、動物の両方の性質がある生物で、ビタミン、ミネラル、アミノ酸など、59種類の豊富な栄養素を含む「ホールフード」です。
ユーグレナは、腸内環境の改善が期待できるとして注目を集めました。人の腸内には腸内細菌が100兆個以上も生息し、「腸内フローラ」と呼ばれる細菌叢を形成していますが、ユーグレナはそのバランスを保つための役割を果たしています。それが、ユーグレナが必要とされている理由です。
ユーグレナは腸内細菌の栄養源になるとともに、増殖を促進する「プレバイオティクス」の役割が期待でき、実際に有用菌の占有率が増加したという研究もあります
【参考】
Scientific Reports - Nature「The alga Euglena gracilis stimulates Faecalibacterium in the gut and contributes to increased defecation」
https://www.nature.com/articles/s41598-020-80306-0
また、動物実験では、ユーグレナ摂取による食後血糖値の上昇抑制や、血中コレステロール濃度の改善例が報告されています。
【参考】
神鋼環境ソリューション「ユーグレナ中のパラミロンは食後血糖値の上昇抑制効果及び 血中脂質濃度を改善する可能性が示唆されました」
https://www.kobelco-eco.co.jp/topics/pdf/2017/20171220.pdf
さらに、インスリンの抵抗性の改善などにより、2型糖尿病の症状改善が期待できる可能性も注目を集めています。
ユーグレナの摂取方法
ここからは、ユーグレナの摂取方法について解説します。
ユーグレナと一緒に摂りたい食材
ユーグレナは、乳酸菌との相性がよいため、乳酸菌が配合されたヨーグルトや発酵食品を一緒に摂ると、非常に効率よく特徴を活かせます。
ユーグレナは単体でも吸収されやすい
通常、野菜などの食べ物には固い細胞壁があり、吸収効率が悪いという側面があります。しかし、ユーグレナは細胞壁を持たないため、ユーグレナ単体でそのまま摂取しても吸収されやすいのが特徴です。
サプリメントでユーグレナを取る際のポイント
ユーグレナは食品だけでなく、サプリメントとしても摂取できます。サプリメントとしての適切な摂取方法や、副作用などについて解説します。
適切な摂取量とタイミング
ユーグレナに決められた摂取量基準やタイミングはありませんが、目安としては1日の摂取量が500mg以上のサプリメントがおすすめです。できれば、毎日継続して摂取しやすいものを選びましょう。
過剰に摂取した際の副作用
国内販売されているユーグレナのサプリメントは安全性が高く、ユーグレナの副作用報告例は見当たりませんでした。ただし、食物繊維に似た働きを持つ構造上、体調を崩していたり、腸の調子がよくない場合に摂取したりすると、下痢などの症状を引き起こすことがあります。
こんな時は医師に相談
ユーグレナに限らず、サプリメントを飲んだあとに不調を感じ、違和感がある場合は、なるべく早く内科などの医療機関を受診してください。その際に、飲用したサプリメントがあれば持参しましょう。
腸内環境の改善には漢方薬もおすすめ
腸内環境を整える方法として、ユーグレナ以外には漢方薬という方法があります。漢方薬は西洋薬と異なり、植物・鉱物といった自然由来の生薬をもとに構成されているため、一般的に西洋薬に比べ副作用の発現リスクが低いといわれます。
また、漢方医学の基本的な考え方は、対処療法ではなく、体質そのものを根本から改善すること。何度も繰り返す不調に、漢方薬は適しています。
漢方薬で腸内環境改善をめざす場合、「低下した腸の働きを回復させる」「自律神経を整え、ストレスによる腸内環境悪化を改善する」「腸内細菌のプレバイオティクスを増やす」といった漢方薬を使用しましょう。
腸内環境改善におすすめの漢方薬
十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
気力や栄養を補い、胃腸の働きを改善し、腸内の善玉菌を増やす効果が期待できます。
【参考】
JA長野厚生連 長野松代総合病院「細菌は健康のもと」
https://www.nagano-matsushiro.or.jp/_pdf/feature/kampo/magazine/11.pdf
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
血行を促進するとともに水分の代謝を高め、便や汗として、からだにとって不要な老廃物を排出します。
ただし、漢方薬は体質との相性がとても重要です。いくら品質の高い漢方薬でも、体質とまったく合っていなければ、本来の効果を発揮できません。医師や薬剤師など、漢方薬の知識を持ち、きちんと体質を見極められるプロにお任せしましょう。
気軽に漢方薬を試してみたい人には、オンライン漢方薬サービスの「あんしん漢方」がおすすめ。体質診断、漢方薬の提案、アフターフォローまで、漢方薬のプロが徹底的にサポートしてくれます。
ユーグレナは栄養豊富で腸内環境コントロールにも最適
ユーグレナは、59種類の豊富な栄養素を含むホールフードであり、腸内環境の改善や、2型糖尿病の症状改善が期待できるといわれています。
サプリメントでも気軽に摂取できるので、日々の腸内環境コントロールにも最適です。おなかの具合に不安のある人は、ぜひ参考にしてみてください。