大人も骨を強くする必要がある
「骨を強くしよう」と意識している大人はどのぐらいいるでしょうか。子供の頃、骨を強くするために、と牛乳や小魚を意識して食べた記憶がある人も、大人になると骨を作る栄養素のことはすっかり忘れがちです。
骨は硬いので、一度形成されればずっとそのままだと思っている人も多いのですが、実は骨は常に生まれ変わっています。骨を壊す「破骨細胞」は酸や酵素で骨を壊し、そこに骨を作る「骨芽細胞」がコラーゲンを生成し、カルシウムを付着させて骨を形成します。
この新陳代謝を繰り返し、約3年で骨は新しく生まれ変わります。その骨量が最大に達するのは20歳ぐらいと言われており、加齢とともに徐々に減少しています。
年齢とともに「骨粗鬆症」のリスク上がる
骨量が減り、骨折しやすくなる骨の病気を「骨粗鬆症」と言いますが、年齢とともにリスクが上がります。2023年の高齢社会白書によると、わが国の総人口のうち29.1%が65歳以上となっており、平均寿命は男性81.05年、女性87.09年(2022年)です。高齢化が進む中で、骨を強く保ち、骨折のリスクを減らし、自分の足で自由に歩ける状況をつくっておくことは、私たちの大きな課題といえます。
骨を強くする3つの方法
骨を強くするための方法は大きく以下の3つです。①常に骨の材料となるカルシウムをとること②定着させるためのビタミンD(魚やきのこ類)やビタミンK(葉物野菜や大豆など)を摂取すること③骨を固めるための負荷をかける運動をすること。
1日に取りたいカルシウムは、推奨量で30~70歳の男性が750ミリグラム、女性で650ミリグラムですが、牛乳1杯(200ミリリットル)のカルシウムは220ミリグラム、プロセスチーズ1枚(20グラム)でも126ミリグラムなので、なかなか摂りづらいものです。そこでおすすめなのは骨を丸ごと食べられる小魚やサバ缶などですが、これらを毎日食べ続けるのも大変です。
きすの骨をまるごと食べられる
カルシウムが摂りやすい食品を探していたところ、富澤商店で「きす骨せんべい」を発見しました(298円で購入)。名前の通り、きすの骨がカリカリに加工されており、香ばしく、あまじょっぱい味わいです。
骨が丸ごと食べられるので少量でもカルシウムを効率的に食べることができます。カロリーは1袋40グラムあたり125キロカロリーとそれほど多くありませんし、タンパク質も15グラム摂取することができて効率的です。
テレビを見ながらなんとなくポテトチップスを食べてしまうようなときにこれがあれば、カロリーを抑えつつタンパク質もカルシウムも強化できます。
大人だからこそ、カルシウムが摂れる食材を意識してみましょう。