食べる人と食べない人…はっきり分かれる「きのこ」
栄養相談をしていると、人によって食べる食材に偏りがあることがわかります。例えば、「野菜は食べません」「魚は食べません」という人は意外に多くいます。また、野菜を食べていると答えていても、「キャベツは食べますが、それ以外はほとんど食べません」などと偏りがある人もいます。
日本食品成分表の分類の食材は、「穀類」「いも及びでんぷん」「砂糖及び甘味料」「豆」「種実」「野菜」「果実」「きのこ」「藻」「魚介」「肉」卵」「乳」「油脂」(そのほか、菓子や調味料)と分かれています。この中でも、きのこや藻(海藻)は、食べる人と食べる習慣のない人にはっきり分かれるようです。
免疫力向上に重要なビタミンDが豊富
きのこ類は、しいたけや、きくらげ、舞茸、しめじ、エリンギなどが一般的ですが、そのまま食べることができません。そのために料理をしない人には疎遠になりがちです。
きのこ類の栄養価として注目したいのは「ビタミンD」。免疫機能向上や筋肉合成、カルシウム合成などに関与しているビタミンです。本来は紫外線を受けることで体内で合成できますが、現代では紫外線をカットする方向に進んでいるため不足しがちと言われています。
オルニチンも多く含み、死亡率との関係も
また、意外なところでオルニチンも多く含まれます。オルニチンは体内の「オルニチン回路」で働き、アンモニアの解毒促進、エネルギーとなるATPの産生などを行います。
オルニチンは二日酔い防止の栄養素だということを知っている人も多いはずです。シジミのオルニチンが有名ですが、実はブナシメジやブナピーには、シジミの5倍のオルニチン含有量があります。
低カロリーで食物繊維が多い点も、きのこのメリットです。アメリカの大規模調査では、きのこを摂取している人は死亡率が低いという研究も発表されています。
きのこを手軽に食べられるスナック
きのこを手軽に食べたいという人にピッタリの商品をカルディで発見しました。「しいたけスナック 俺しいたけ」(213円で購入)。袋を開けると、しいたけがそのままの形で入っています。低温フライにより、サクサクカリカリになったしいたけは、本来の食感とは違って、スナック菓子の感覚です。しいたけの味が苦手な人も、この味わいなら食べられる気がします。
カロリーは1袋(36グラム)192キロカロリーで、低カロリーではありませんが、しいたけの栄養素を丸々食べられて満足度も高いとあれば問題なさそうです。アルコールとも相性の良い味わいなので、おつまみにすれば食物繊維で吸収も緩やかになり、オルニチンの摂取も多少期待できそうです。
食材はなんでも「お菓子」になる時代です。普段食卓に上がらない食材をお菓子として選んでみるのもよいかもしれません。