骨粗鬆症

【外食・コンビニ健康法】京丸のうなぎボーン

【外食・コンビニ健康法】京丸のうなぎボーン
予防・健康
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大人でもカルシウムは重要

小さな頃は、身長を伸ばしたい、体を大きくしたいとカルシウムを意識して取っていた人も多いはず。しかし、なぜか大人になるとカルシウムはあまり意識されなくなります。

骨や歯は、主にカルシウムが主原料です。体内のカルシウムの99%以上(成人で約1キログラム)は骨に蓄積されていて、残りの1%は血液と一緒に臓器の機能調整に使われています。心筋の収縮や、筋肉の興奮を抑える働き、血液凝固をして出血を抑える働き、脳の神経細胞の活動にも関わっています。

そのため、日常の食生活からカルシウムが十分に供給されないと、血中カルシウム濃度が低下するので、カルシウムが骨から溶け出して補充されます。骨を丈夫にするだけと思いきや、カルシウムは重要な働きをしています。

日本人はどの世代もカルシウム不足

高齢者になると骨量が減るため、骨折などのリスクが高まる「骨粗鬆症」が注目されますが、それだと遅すぎます。実は、日本人のどの世代もカルシウム不足です。

1日に必要なカルシウムは30~74歳の男性で750ミリグラム、女性で650ミリグラム(推奨量)です。これに対して、令和元(2019)年国民健康・栄養調査(最新)では、カルシウムの摂取量は男女計で20代が435ミリグラム、30代が401ミリグラム、40代が442ミリグラム、50代が472ミリグラム、60代が536ミリグラムと、どの世代もまったく足りていないのが現状です。あまり言われていませんが、どの世代もカルシウムをもっと取るべきなのです。

カルシウムが簡単に取れる「京丸のうなぎボーン」

カルシウムが簡単に取れる食品がないか探していたところ、カルディで、そのまんまの商品を発見しました。「京丸のうなぎボーン」(204円で購入)は名前の通り、うなぎの骨の唐揚げです。

袋を開けると2~3センチほどのうなぎの骨がカリッとした状態で入っています。口に含むと醤油の香ばしい味わいの中に唐辛子の辛味がほんのり後味に残り、これは大人も子供も好きな味わいです。

ポリポリと噛み締めていたら、あっという間に1袋食べてしまいました。1袋(26グラム)には、カルシウムが2366ミリグラム、男性1日分の摂取推奨量の3倍ほども入っています。

ちょっとずつ食べても、あっという間にカルシウム不足は解消です。カロリーは約119キロカロリーと1袋食べてもそれほど高くありません。カルシウム以外にも抗酸化作用のビタミンAやE、代謝に必要なビタミンB2、骨の吸収や免疫に関わるビタミンDなども豊富に含まれ、シンプルなパッケージながら昔から愛されているお菓子である理由がわかります。

カルシウムはイライラを抑えるという説が以前に流行りましたが、実際にはカルシウムとイライラの抑制は特に関係がありません。ただ、このうなぎボーンは、ポリポリと食べていると心も食欲も落ち着きそうです。

解説・執筆者
管理栄養士
浅野 まみこ
1975年生まれ。管理栄養士。食と健康のコンサルティング会社「エビータ」代表取締役。1万8000件以上の栄養相談の経験を元に『「コンビニ食・外食」で健康になる方法』(草思社)を著し、企業のコンサルティング、テレビ出演、講演活動を行う。