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「健温美」がかなう! 日本酒パワーの9商品をご紹介

「健温美」がかなう! 日本酒パワーの9商品をご紹介
エイジングケア
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日本酒は単なる嗜好品ではなく、健康や美に寄与する成分をたっぷり含んだ頼れるパートナーです。昨今は酒造メーカーも精力的に研究・開発を進め、有効成分の発見、エビデンスの取得に余念がありません。ここでは、上戸にも下戸にも知ってほしい「飲む」だけではない日本酒の魅力を、最新知見とともに掘り下げます。

飲まなくても摂取できる!日本酒のうれしい健康効果

お米と水が原料の日本酒には、カラダにいいたくさんの栄養素が含まれています。分かりやすいところで言えば、飲んだ後ポカポカと温まる点。これはアルコールの血行促進効果だが、ほかにも食欲増進や、リフレッシュ効果を感じる人も多いでしょう。昨今では、酒造メーカーを中心に、日本酒の健康効果に関する研究が進み、興味深いエビデンスが続々と報告されています。

健康維持に欠かせないアミノ酸豊富

日本酒に含まれる栄養素はアミノ酸、ビタミン、ミネラル、有機酸など、120種類以上。特に、私たち人間のカラダに必要なたんぱく質の元となり、健康維持に欠かせないのがアミノ酸です。

実は数あるアルコール類の中でも、アミノ酸含有量がもっとも多いのが日本酒です。その上、体内で生成できず、体外から補わなければならない必須アミノ酸9種全てが含まれている、という事実も見逃せません。運動時のエネルギー源になるアラニン、成長ホルモン分泌を促進するアルギニン、免疫機能の維持や消化管の保持をになるグルタミン酸などが、バランス良く含まれているのです。

最近では、アミノ酸には動脈硬化や心筋梗塞、肝硬変といった生活習慣病の予防効果があるとする研究も行われてます。

血圧下げる、記憶力改善、、冷え対策効果も

また、アミノ酸が2つ以上結合したペプチドに、血圧を下げる効果や、記憶力改善のサポート力があるとする報告も見逃せません。

冒頭に記した温め効果も、アルコール類の中で日本酒が突出。血行促進成分のアデノシンが圧倒的に多く含まれているので、冷え対策に加え、肩こりや頭痛など血行不良によるトラブル改善も期待できます。さらに美容面では、肌にうるおいを与えてキメを整えたり、美白効果も報告されるなど、お酒好きが喜ぶ利点ばかり。

ただ、百薬の長でも量が過ぎれば健康を害するもの。そこで当サイトでは、日本酒の効能をヘルシーに、お酒が苦手な人も摂取できるような商品に注目。今後さらに研究が進み、高機能なアイテムが増えそうな日本酒市場からは目が離せない!

最新研究で判明!米麹に「ストレス軽減」効果

日本酒が持つ有効成分の研究が進む中、昨秋「八海山」で知られる八海醸造株式会社が、新潟大学などとの共同研究成果を発表しました。日本酒づくりに不可欠な「米麹」を摂取することで、不安や痛みなどの心理身体的ストレス症状が軽減されることが、マウス実験で確認されたと伝えています。

この研究で新たになった米麹の注目すべき力は、カラダだけでなく、心の健康にも影響を与える可能性があるということ。米麹または米麹に含まれる成分「エルゴチオネイン」が、体内の不安や痛みの情報を処理する領域に存在する、神経細胞の働きを改善することが分かったのです。

この研究内容は、食品・栄養学専門学術誌「Nutrients」にも受理されました。エルゴチオネインとは、きのこなどの菌類や一部の微生物だけが産生できる、希少なアミノ酸。抗酸化力、抗うつ機能、脳の認知機能の改善機能などが報告されているので、今後、米麹が秘める力のさらなる解明に期待が募ります。

家庭で取り入れやすい「おすすめ9アイテム」

百薬の長とされるお酒の、健康・美容成分にフォーカスした“いいとこ取り”商品。腸を整えて免疫力アップを目指したり、スキンケアに役立てたり、また、寒い時期にぴったりの酒風呂健康法を取り入れるなど、バリエーション豊かな商品から自分のライフスタイルや好みに合わせて試してください!

甘酒+α

ブドウ糖、ビタミンB群、アミノ酸、ミネラル、ナトリウムなどの成分を含み、「飲む点滴」と重宝される甘酒。それだけでも健康&美容効果は十分期待できるけれど、今回はプラスαの機能が加わった甘酒をセレクト。さらに毎日飲みやすい点も考慮して、希釈せずそのまま飲める、ストレートタイプを厳選しました。

HAKKAISAN乳酸発酵の麹 あまさけGABA

(118グラム227円)
麹と水のみで作った甘酒を、酒蔵がある地元・魚沼の雪室で育った植物性乳酸菌で乳酸発酵。さらに、リラックス作用があることが報告されている、天然アミノ酸GABAを配合。砂糖不使用、アルコール0%。
(機能性表示食品)

KAWASHIMAYA 腸活甘酒

(150グラム279円)
国産米麹を使用した甘酒を、京漬物の発酵時に生成された植物性乳酸菌で発酵。1本に150億個以上の乳酸菌を含有。乳酸菌飲料のようなコクと爽やかさがある。温めてもいい。砂糖不使用、アルコール0%。

HAKKAISAN 麹だけでつくったあまさけ

(118グラム205円)
麹由来のグルコシルセラミドが、肌のうるおいを守るのを助け、麹菌HJ1株が腸内環境を整え、便通を改善する機能が認められた、麹菌で日本初の機能性表示食品。砂糖不使用、アルコール0%。
(機能性表示食品)

米麹美容

常に麹に触れる酒蔵の杜氏の肌が、ツヤがあってキレイだと言われるのは、麹の発酵の力で引き出されたアミノ酸のおかげ。このアミノ酸は、肌の角質細胞の中にある、天然の保湿因子「NMF」の主成分。しっとり、ハリのある肌を目指すなら、化粧品や洗顔石けんなど、日々のスキンケアに積極的に取り入れましょう。

アムリターラ ライス&グレープ グロウイングウォーター

(レフィル120ml、空ボトルのセット 5555円)
国産のオーガニック化粧品を手がけるブランド。農薬不使用の玄米を、蔵付き麹菌で発酵させて抽出したエキスと、米粒の中から特殊製法で抽出した希少な水分、日本山ぶどうの樹液を配合した保湿用化粧水。

土田酒造 こうじの恵み 化粧水

(150ml1700円)
1907年創業の、群馬県にある酒蔵によるスキンケアシリーズ。米と米麹、武尊連峰の伏流水のみで作った銘酒「誉国光」のコメ発酵液をたっぷり配合した化粧水。乳液や美容液、クリーム、石けんもある。

白鶴酒造 鶴の玉手箱 薬用大吟醸石けん

(100グラム1027円)
灘の老舗酒蔵が、清酒や酒粕、米ぬかを原料にしたスキンケアを提案。純米大吟醸酒「翔雲」のコメ発酵液配合の薬用石けん。薬用成分グリチルリチン酸ジカリウムが肌を清潔に整え、にきび、肌荒れを防ぐ。
(医薬部外品)

酒風呂でホカホカ

1980年代に健康法として話題になった「酒風呂」。アルコールに含まれる物質・アデノシンによる血管の拡張効果で、冷えやすい足先や体の芯までホカホカに温まります。また、天然アミノ酸による保湿・美肌効果や、香りのリラックス効果にも期待大。少しぬるめの湯温に設定して、ゆっくり酒風呂を楽しもう。

福光屋 すっぴん酒風呂 SIO

(300ml1320円)
酒蔵にある600本のタンク内の酒を研究員が精査し、米の種類や精米歩合、酵母などの違いで美容成分量が異なることに着目。酒風呂専用原液を抽出することに成功し商品化。こちらは能登の塩を配合した新商品。

菊正宗 美人酒風呂 酒蔵風呂[日本酒の香り]

(60ml275円)
創業1659年の老舗酒蔵による入浴料は、コメ発酵液(保湿成分)を約90%も配合。手軽に酒風呂が楽しめる、便利な1回使い切りタイプ。掲載商品のほか、竹の香り・甘い果実の香り・梅酒の香りと全4種。

千代菊 酒風呂入浴美人(酒風呂用清酒)

(2000ml2213円)
1984年に酒風呂用の清酒を日本で初めて販売した岐阜県にある酒蔵。こちらは、オリジナル商品の研究を重ね、天然のアミノ酸を一般的な清酒の約8倍含有したバージョンアップ品。500mlサイズもあり。

※直接肌に触れる酒風呂は、アルコールが肌に合わない人もいるので、かゆみ等異常を感じたら使用を中止し、医師などに相談を

※風呂釜の故障につながる可能性もあるので、追い焚きは控えたい

(取材・板倉みきこ)

カラダによく効く! 日本酒の秘めたる力

必須アミノ酸

自分の体内では作られない9種類のアミノ酸。体のベースづくりに必要不可欠

ペプチド

アミノ酸が2つ以上結合したもので、血圧を下げる効果や、記憶力改善をサポート

オリゴ糖

整腸作用、免疫力アップ、睡眠の質改善

レジスタントプロテイン(難消化性たんぱく質)

酒粕に含まれ、コレステロール上昇抑制作用がある

アデノシン

アルコールに含まれる成分で、血管を拡張し、血行を促進する

コウジ酸

肌のシミの元となあるメラニンの生成を抑制

ビタミンB群

健康でハリのある肌づくりに不可欠

執筆者
「健活手帖」 編集部