体重が増えた! 運動しなきゃ! …といつも思うけど、ジムやウオーキング・ジョギングに出かけるのはやっぱりおっくう。そんな人におすすめなのが、自宅にいながら簡単にできる運動「宅トレ」と、近年、日本でも人気が広がっているプロテインを使ったタンパク質摂取です。
安心して! 75%の人が運動に挫折
「これから暑くなると、どうしても外へ出たくないと運動を休みがちです。とはいえ、マンション住まいだと音が気になり、自宅での激しい運動はできないでしょうから、手軽にできる宅トレを生活の中で習慣づけてほしいです」
こう話すのは、マイプロテインのシニアマーケティングマネージャー、佐々木桃美(もなみ)さん=写真。マイプロテインは2004年にイギリスのマンチェスターで創業し、世界約110カ国でプロテインやサプリメント、高タンパク食品などを展開しているスポーツ栄養ブランド。佐々木さんもイギリス在住です。
「日本人と比べてイギリス人のトレーニング意識は高く、スポーツジムに行くことを習慣にしている人も多い印象です。ジム付きのマンションがごく普通にあり、私もよく利用しています」
とはいえ、運動習慣を身に着けるのは、なかなかハードルが高いもの。「ショップジャパン」が2022年に20~60代の男女1000人を対象に行った調査によると、正月太り解消のためのダイエットを行ったことがある人のうち75.5%が、途中で失敗・挫折した経験があるそうです。主な理由は、「運動するのが面倒くさい」(46.3%)や「外に出たくない、動きたくない」(42.3%)などでした。
「1日とか2日休んで面倒になり、『もう運動はやめよう』となってしまいがちです。習慣として運動を続けるために、手軽な宅トレは推奨できます」
ダイエットには適切な栄養も必要
さらにダイエットをする上では適切な栄養が大切だと話します。
「女性はまず、寒い時期に体を冷やさないことですね。ショウガなど、体を温めるための食材を摂取したいものです。またサプリメントでビタミン類を摂取する人も多いと思いますが、さらに重要なのがタンパク質です。髪の毛や肌などもタンパク質でできているわけですから」
人間の体の約15~20%はタンパク質でできていて、生きていくうえで欠かせない栄養素です。体重や生活スタイルで個人差はありますが、18歳以上の女性であれば約50グラムが推奨摂取量の目安になると言われています。
重要なタンパク質を効率よく摂取できるプロテイン
そのタンパク質を効率よく摂取するための栄養補助食品として日本でも人気を集めているのがプロテインです。アスリートやボディービルダーといった人たちが筋肉のために愛飲するものというイメージを持つ人が多いかもしれませんが、腹持ちの良さや栄養素が豊富なこともあり、健康や美容、ダイエット目的で需要が高まっています。
「昔のように筋肉ムキムキの人だけが飲むイメージからは変わってきていると感じています。もちろんカロリーはあるので『魔法の飲み物』というわけではありませんが、体形維持と美容、両方に役立つからです」
どういうことでしょうか。
筋力だけでなく髪質や肌質もアップ
「普段の生活の中でカロリーを燃やすためには筋肉が必要です。筋肉がついていないと食べたものが脂肪になってしまいます。そうすると摂取カロリーを抑えようと食事量を減らすことになり、健康的なダイエットができなくなります。逆に筋トレを取り入れるようになると、タンパク質を補おうという意識が生まれ、プロテインが役立ちます。タンパク質摂取でビタミンを効果的に吸収できますし、髪質や肌質も変わってきます」
日本市場におけるプロテインの立ち位置も変わってきたと言います。
「私が入社したときはユーザーの8割くらいが筋トレをしている男性でした。新型コロナウイルス禍によって健康意識が高まったこともあり、次第に女性にも受け入れられるようになり、現在は男性6割、女性4割くらいです。ホエイ(乳清)やソイ(大豆)、バータイプのものなど、さまざまなプロテインが登場しています」
自宅で座ったままできる「宅トレ」
これから夏にかけて体形が気になる季節。といってもスポーツジムに通い続けるのは大変ですし、前述の通り、外に出て運動するのが面倒な人も多いでしょう。
そんなときこそ手軽に始められる宅トレに着目したいものです。マシンを使ったジムでのトレーニングに比べれば運動負荷は低いものの、隙間時間を活用してできるのは大きなメリットです
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では、座ったままで5分以内に完結できる簡単宅トレを6つご紹介します。それぞれ30秒ずつ行ってください。
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佐々木さんは、「宅トレであれば休みの日でも在宅ワークの合間でもできます。姿勢が悪いとお腹に力が入らなくなりますので気を付けましょう。楽そうに見えても、きれいなフォームで行うことで運動効果を実感できると思います。途中まで続けるうちに『キツい』と感じる人もいるかもしれませんが、ぜひ最後まで頑張ってください」とアドバイスしてくれました。
(取材・磯西賢/協力・ビルコム)