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更年期うつを解消するために自宅で手軽にできる3つのこと

更年期うつを解消するために自宅で手軽にできる3つのこと
エイジングケア
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何かとからだに不調が起きやすい更年期。一時的なものといえど、身体的・精神的につらい時期ですよね。

「悲しく憂うつな気分が一日中続く」「何にも興味がわかない・楽しめない」「集中力がもたない」「自分には価値がないと感じる」などの症状は、うつのサインかもしれません。

ここでは、自宅でできる更年期のメンタルケアについてご紹介します。更年期による症状を少しでも軽減するために、無理のない範囲で自分のからだをいたわってあげましょう。

更年期にうつが起こりやすい理由


更年期は卵巣の機能が低下し、幸せホルモンといわれている「セロトニン」の分泌が減少します。これにより、自律神経のバランスが乱れて、イライラや抑うつ、無力感などの精神的不調が生じやすくなります。

そのうえ、更年期特有のからだの疲労感やのぼせ、不眠といった身体的な不調も加わってメンタルが不安定になってしまうのです。

【参考】
医療法人社団樹維会五反田駅前メンタルクリニック「更年期障害(加齢による症状)について」
https://kampo-seishinka.com/menopause.html

一般社団法人日本うつ病センター「更年期障害はどうしてなるの?どんなからだやこころのケアをすればいいの?」
https://www.jcptd.jp/contents/contents/detail/68?categoryId=45


また、更年期を迎える年齢は、環境的な変化が多い時期でもあります。子育てや介護、仕事での役割の変化や新たなプレッシャーなど、外からの心理的負担も、うつにつながる可能性があります。

更年期のうつに効果のあるヨガポーズ3つ


更年期による不調を「仕方がない」と諦めるのはまだ早いです! ここではセルフケアとして、うつの解消・対策のためのヨガポーズをお伝えします。

自宅で簡単にできるので、時間を見つけて試してみてくださいね。

脇腹を伸ばすポーズ

  1. あぐらで床に座る。背筋を伸ばして肩の力は抜く。
  2. 左手を床に置き、息を吸いながら右手を上げる。
  3. 息を吐きながら上半身を真横に倒して、目線は斜め上に向ける。

腕を上げる肩に力が入りやすいので、首を長く保って肩の力を抜きます。心地よく脇腹を伸ばしましょう。

安楽座のポーズ

  1. 両ひざを曲げて、かかとを自分の方に引き寄せる。可能であれば、両方のかかとがからだの中心で並ぶようにする。
  2. 背筋を伸ばして肩の力を抜く。

体勢が安定しない場合は、お尻やひざの下にブランケットやヨガブロックを置いて調整します。不安でなければそっと目を閉じて、ゆっくり腹式呼吸を繰り返しましょう。大きく息を吸っておなかを膨らませ、細く長く息を吐くのがポイントです。

しかばねのポーズ

  1. 仰向けになって足は肩幅程度に開く。
  2. 脇の下に拳ひとつ分入るくらい、両腕はからだから少し離す。手のひらは上に向ける。
  3. 不安でなければそっと目を閉じる。

しかばねのポーズは単体で行うのもいいですが、他のポーズを行った後に取り入れるのもおすすめです。からだの力を抜いて、全身の体重を床にずっしりと預けましょう。安楽座のポーズと同じく、腹式呼吸を行います。

更年期のうつにはヨガ×漢方薬のWアプローチ


更年期のうつには、ヨガに加えて漢方薬を取り入れるのもおすすめです。

漢方薬は自然由来の生薬からできているため、一般的に西洋薬より副作用が少ないといわれています。不調の根本改善を得意としているため、ヨガと組み合わせることでより効率的なアプローチが期待できます。

決められた量を飲むだけなので、忙しい毎日にも取り入れやすいです。気になる人は試してみてはいかがでしょうか。

具体的には下記のような働きのあるものを選びましょう。

  • ホルモンバランスや自律神経の乱れを整える
     
  • 鎮静作用で心を穏やかにする
     
  • 消化・吸収機能を改善してからだの内側から心を元気にする
     
  • 肉体的な疲れを軽減することで、落ち込みや不安を軽減する
     

更年期うつに用いられる漢方薬をご紹介

加味逍遙散(かみしょうようさん)

女性ホルモンのバランスの乱れによく用いられます。エネルギーの巡りを整え、自律神経に働きかけることで、冷えのぼせやホットフラッシュ、神経の高ぶりや抑うつへの働きかけが期待できます。

【参考】
くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ加味逍遙散エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8230

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

エネルギーの流れを整えてからだにたまった熱を冷まし精神を安定させることで、動悸や不眠、神経症、更年期の抑うつやイライラなどに用いられます。

【参考】
くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=7943

漢方薬は自分のからだに合ったものを選ぶことが大切です。選び方に悩んだり、副作用に不安を感じたりしたときは、スマホで気軽に専門家に相談できる「あんしん漢方」のようなオンラインサービスを利用してみるのもおすすめです。漢方のプロが体質に合った漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれます。

セルフケアで更年期対策をしよう

更年期はからだに不調があらわれやすい時期です。しかし、そんなときでも日常は止まってくれません。そのため、自分で自分のからだをいたわってあげることを忘れないでください。

今回ご紹介したセルフケアを行うのもよしです。ただし、日常生活に支障が出るような症状が続く場合は専門の医療機関を受診するなど、うまく更年期の症状と向き合っていきましょう。

解説・執筆者
ヨガインストラクター
高橋 かなこ
RYT200(全米ヨガアライアンス認定)修了インストラクターとして、2021年からオンラインを中心に幅広い年齢層へのヨガレッスンを担当。企業での事務経験や自身のダイエット成功経験から、デスクワークで疲れた部位や崩れた姿勢のためのレッスン、美しい体を作るため食の大切さや思考について精力的に情報発信を行っている。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。