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ヨクイニンのイボがとれるメカニズム

ヨクイニンのイボがとれるメカニズム
エイジングケア
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「肌荒れがなかなか治らない」
「できたイボが気になる」
このようなお悩みはありませんか?

肌荒れやイボには「ヨクイニン」という生薬製剤が用いられてきました。

ただし、同じイボでも原因によっては改善できないため、どのようなイボの改善に適しているのかを知る必要があります。

本記事では、ヨクイニンがどのような生薬製剤なのか、特徴や副作用について解説します。

ヨクイニンとは?


ヨクイニンは漢方薬と思われがちですが、実は生薬製剤なので漢方薬のように細かい体質の決まりはとくにありません。

ヨクイニンとは、種皮を取り除いたハトムギの種子で、スキンケア商品でもよく見かける、あの「ハトムギ」のことです。

滋養作用や利水作用、排膿作用、強壮作用があり、薏苡仁湯(よくいにんとう)、桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)などの漢方薬の配合に用いられています。

ヨクイニンは皮膚の荒れやイボに効果的

ヨクイニンは、皮膚の荒れやイボの改善に効果的です。服用することで、からだの水分バランスが整う利水作用や消炎作用が得られるため、皮膚の荒れが改善されたり、イボの治りが早くなったりする効果が期待できます。

ただし、同じイボでも老人性のイボには効果がなく、ウイルス性のイボに効果があります。イボの種類を見極めてから使用するようにしましょう。

ヨクイニンの副作用と注意点

ヨクイニンは植物なので副作用を起こすリスクは少ないですが、必ずしも副作用が起きないわけではありません。以下のような副作用が生じる可能性があります。

  • 発疹・発赤
  • かゆみ
  • 胃部不快感
  • 下痢
  • 蕁麻疹

もし、上記のような症状があらわれた場合は体質に合っていない可能性が高いため、速やかに服用を中止して医師に相談してください。また、1カ月服用を続けて改善が見られない場合も使用を中止してください。

漢方薬は専門家に処方してもらうのがベスト

ヨクイニンが効くイボの種類を自分で見極めることは難しいため、医療機関を受診して診断が確定したうえで使用するのが望ましいです。

生薬製剤や漢方薬はからだに作用するものなので、合わないものの使用は副作用のリスクを高めたり、何かしらの体調不良を起こしたりすることも考えられます。

医療機関への受診が難しい場合は、プロの医師や薬剤師が監修したAIがあなたにピッタリの漢方薬を提案する「あんしん漢方」というサービスもあります。スマホひとつで提案から購入まで簡単にでき、漢方薬はご自宅に届くので便利です。

ヨクイニンは肌荒れやイボ取りに効果的

ヨクイニンは生薬製剤なので、アレルギーなどがなければ誰でも気軽に試しやすい薬です。滋養作用や利水作用、排膿作用、強壮作用があり、ウイルス性のイボや肌荒れなどに効果的です。

ただし、服用後してから体調に異変を感じたら速やかに使用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。

解説・執筆者
あんしん漢方薬剤師
碇 純子
薬剤師。漢方薬生薬認定薬剤師 。理学博士、薬学修士。神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科修了。漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。