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シミの5つのタイプとその対策

シミの5つのタイプとその対策
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メラニンの増加がシミの原因

人の皮膚の色はメラニンとヘモグロビンの量で決まりますが、中でもメラニンによる影響が大きいのです。組織学的に重要なのは、メラニンが皮膚のどの層で増加しているのかということです。

メラニンは通常、表皮の一番下にある基底膜上に存在するメラノサイト(色素細胞)のメラノソーム内で合成されます。その後、皮膚の表面へ移動し、DNAを紫外線の暴露から守ってくれています。そして生産から2~3カ月程度で体外へ排出されます。

表皮と真皮、メラニン増加の場所でシミの種類は変わる

メラニンが表皮のみに存在する代表例は老人性色素斑、雀卵斑(そばかす)、肝斑です。原因として、先天的なもの以外に、外的ないし内的な要因による後天的なものもあります。

一方、メラニンが真皮で増加する代表例は、後天性両側性真皮メラノサイトーシス(ADM)であり、青~黒に見えるシミは特に深いです。

また表皮および真皮の両方でメラニンが増加する例では、炎症後の色素沈着などがあります。強い炎症で表皮のメラニンが真皮にまで達して真皮上層に沈着するのです。

1.老人性色素斑

加齢や紫外線の暴露により、メラニンの過剰産生や新陳代謝の遅延が原因となります。どの年代でも起こりえる「シミ」であり、10代後半で発症することもあります。

このシミが盛り上がると、「脂漏性角化症」と呼ばれるイボタイプになることがあります。医療レーザーで薄くすることが可能であり、予防には遮光が重要です。

2.雀卵斑(そばかす)

両頬から鼻背にかけて出現する数ミリの点状のシミです。3歳ころから出現して、思春期に濃くなることが多いです。常染色体優性遺伝といわれており、親から遺伝することもあります。紫外線の暴露で濃くなることもあります。医療レーザーや光治療で薄くなりますが、再発も多いため、複数回の治療が必要になる場合があります。

3.肝斑


ホホ、こめかみ、おでこなどに左右対称性に認める褐色地図状のシミです。中年の女性に多いシミです。トラネキサム酸の内服、ビタミンCの外用薬、摩擦レスのスキンケアなどで改善が認められます。医療レーザーを使用することもありますが、悪化する場合もあるので専門医とよく相談してください。

4.ADM

ホホやまぶた、おでこなどに左右対称性に出現する灰青色または茶褐色のシミです。年齢を重なるにつれて増加します。ADMはメラニンが皮膚の深い層に存在するため、高いパワーの医療レーザーを複数回、照射することが必要で、治療に難渋することがしばしばあります。

5.炎症後色素沈着

ニキビやカミソリ負け、アレルギー、湿疹などの後にどの部分にも起こりえるもので、メラノサイトが活性化されて色素増加をきたしたものです。不適切なスキンケアでも起こり、「クスミ」として認識されていることもあります。適切な生活習慣を送れば、3カ月前後で色調が改善することが多いです。

「シミ」は種類により原因や治療が異なります。気になる人は専門医に相談してみるのがいいでしょう。

解説・執筆者
形成外科専門医
西嶌 暁生
医学博士、形成外科専門医、MBA。1984年7月7日生まれ、富山県出身。形成外科・美容医療の専門医として、10年以上、臨床と研究に従事。2019年から恵比寿形成外科・美容クリニック副院長。著書「だから夫は35歳で嫌われる~メンズスキンケアのススメ」(光文社)が発売中。