植物由来の「プラントベースフード」に注目
ここ数年、プラントベースフードが注目されています。プラントベースフードとは、動物由来の食材を使わず、植物由来の食材だけで作られる食品を指します。
文化的背景や動物愛護などの観点から、個人の信念に基づいて動物性食品を食べないベジタリアンやヴィーガンなどの人たちに向けた食品と思う人も多いでしょう。しかし、プラントベースフードには地球環境の保護や、限られた資源を保ち将来的な食糧危機を解決する「持続的な社会を維持するための食品」という側面もあります。ヴィーガンやベジタリアンの人たちだけに向けた食品ではなく、肉、魚、卵などの食品と並ぶ新ジャンルの食品ともいえます。
とはいえ、「ニセモノ食品でしょ」と抵抗を感じる人もまだ多いのですが、意外にも日常の食生活ではプラントベースフードがなじんでいます。たとえば、牛乳の代替品として、豆乳があります。アーモンドミルク、オーツミルク、ライスミルクなども、カフェやスーパーの売り場などで目にします。
大豆や納豆、豆腐などの大豆製品もプラントベースフードといえます。お菓子も、コメを使った煎餅がそうですし、米粉、あずき、砂糖などが材料の和菓子も、動物性由来の食品を使わないものがほとんどです。プラントベースで代替するお菓子の多くはバターや生クリーム、卵などを使う洋菓子です。
大豆加工食品、豆乳、玄米粉などで作ったガトーショコラ
ナチュラルローソンでプラントベースフードのブランドである「2foods(ツーフーズ)」のコラボレーション商品が発売されました。早速、「濃厚メルティガトーショコラ」(416円)を購入してみました。以前、2fooodsの商品として紹介した、にんじんと白インゲン豆で作った「ふわとろプラントベースオムライス」もナチュラルローソンで購入することができます。
ガトーショコラはバター、卵、生クリームの濃厚さがおいしさのポイントですが、この商品は、大豆加工食品、豆乳、玄米粉などで作られています。食べてみると濃厚なチョコレートの味わいとすっきりとした後味。「プラントベースはおいしくないのではないか」という先入観を払拭できる完成度の高さです。
ただし、カロリーは447キロカロリーと特に低いわけではなく、タンパク質は4.5グラムと低め、脂質は36.4グラムです。健康的なイメージがあるプラントベースフードですが、カロリーが大幅に下がるわけではありません。あくまでも動物由来の材料が使われていないことが特徴です。
社会的意義、新しいおいしさ、動物性脂質を使わないヘルシーさなど目的はさまざまですが、プラントベースフードが注目の新ジャンルであることは間違いなさそうです。