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【ベストセラー健康本】『不安な自分を救う方法』~二の腕スリスリだけで不安は和らぐ

【ベストセラー健康本】『不安な自分を救う方法』~二の腕スリスリだけで不安は和らぐ
予防・健康
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柳川由美子さん

不安な気持ちはなぜ起こるのか。不安の正体や、不安から自身を救う心のケアについてまとめたのが、今回ご紹介する1冊。不安専門カウンセラーの柳川由美子氏が心理学・脳科学的な根拠に基づいて著した『不安な自分を救う方法』(かんき出版刊、1540円)である。

不安な気持ちをセルフケアで和らげる

「不安になりやすい人」は、たいてい真面目で完璧主義で、責任感が強くて頑張り屋。自分より相手の気持ちを優先しがちな人も多いだろう。

不安で本音が言えずストレスを溜めて心身のバランスを崩したり、実力を発揮できなかったり、自信が持てなかったりすることがある。それらがセルフケアで和らぐとしたら? 著者は語る。

「悩んでいる人、不安を抱えている人に向けて、実はカウンセリングや薬に頼らずに自分で治せる方法があるのだと知って欲しくて書きました。これまで1万人以上に伝えてきた心理学、脳科学に基づくセルフケアから『効果があった』という報告が多いものだけを厳選しました。私も実践してきた62の方法の中から、ぜひ自分に合った『不安を軽くする方法』を見つけてください」

不安とは太古の時代、命を脅かす猛獣の気配をいち早く感知し、リスク管理することで生き延びた祖先のDNAが受け継がれたものだという。

つまり不安は、自分をリスクから守る大切なアラームで、アラームに気づいたら、まず耳を傾けること。気づいたら、アラームのタイプごとに必要なケアをすることが大切だと著者は言う。

「私、ダメだ」と思った時の“スリスリ”

以下に代表的なケアを紹介しよう。

【「私なんてダメだ」と思えて不安なときは、「二の腕スリスリ+ねぎらい言葉」】

  1. 両手を胸の前でクロスさせて、二の腕を上下にさする…しばらく続けると脳が刺激を受けて、別名「愛情ホルモン」と呼ばれる「オキシトシン」が分泌される。
  2. そのままスリスリと二の腕をさすりつつ、自分に対して思いやりやねぎらいの言葉をかける…「頑張ってるね。えらい」「大丈夫、よくやってるよ!」など。

実際にやってみると、穏やかな気持ちになってくるのが不思議。母親が「よしよし」と言いながら、これは泣いている子どもの背中をさする行為に近いのだという。

同様に自分に自信が持てないときのケアには、「フワフワのぬいぐるみを用意して、自分に似た名前をつけ、話しかける。撫でたり抱きしめたりする」「ネガティブな自分も、まぁいいかとただ受け入れる」という方法が効果的だという。

さらに本書では、「対人関係の不安」「パニック状態」「モヤモヤした不安」「つらいトラウマ」など誰でも思い当たる不安へのケーススタディーが紹介されている。

つらいときに、身近な人や専門家、クスリに頼るのも大切だが、それと同等、あるいはそれ以上に、自分で自分を助ける方法を知ることは重要だと著者は強調する。気になる項目から試してみてはいかがだろうか。

眠りたいのに眠れない人の「漸進的筋弛緩法」

  1. 鼻から息を吸って止める
  2. 息を止めている間(3~5秒)に、両腕をガッツポーズにして腕の力を入れる
  3. 口から息を吐きながら、腕の力を抜いてダラーンと落とす。この時どんな感じがするのか、力が抜けた腕の感覚に意識を向ける
  4. (1)~(3)を3回繰り返す

※いすに座って行う。この後、両脚→顔→肩→首の順に同じように呼吸を合わせながら、力を入れて抜く(詳細は本書を参照)

執筆者
ジャーナリスト
田幸 和歌子
医療ジャーナリスト。1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経て、フリーランスのライターに。「週刊アサヒ芸能」で健康・医療関連のコラム「診察室のツボ」を連載中。『文藝春秋スーパードクターに教わる最新治療2023』での取材・執筆や、健康雑誌、女性誌などで女性の身体にまつわる記事を多数執筆。