心臓・心疾患 漢方 睡眠・不眠 スキンケア ヘアケア アンチエイジング 漢方でエイジングケア 疲労 サプリメントの効能図鑑

美しさと健康をサポート!更年期に欠かせない葉酸とは?

美しさと健康をサポート!更年期に欠かせない葉酸とは?
エイジングケア
文字サイズ

「最近、肌にハリがない」
「このままでは健康に不安がある。何かサポートしてくれるものがほしい」

このような悩みを抱えている人におすすめなのが「葉酸(ようさん)」。葉酸は、女性の健康や美しさをサポートしてくれる栄養素です。

この記事では、葉酸の働きやメカニズムに加え、効果的な摂取方法をご紹介します。

葉酸とは?

葉酸は、水溶性のビタミンB群のひとつです。
タンパク質や細胞新生に必要なDNAやRNAを作るために不可欠な栄養素で、健康維持には欠かせません。

また、水溶性ビタミンである葉酸は、からだの中に貯めておくのが難しい栄養素です。
そのため、毎日摂取する必要があります。

葉酸が必要な理由

葉酸は、「細胞の再生と修復をサポートする」「健康的な皮膚や髪を維持する」「動脈硬化や脳卒中などのリスクを低減する」といった働きがあるとされています。

そのため、不調が起きやすい更年期には積極的に摂取したい栄養素です。

葉酸を含む食材

葉酸は、ブロッコリーやほうれん草、レバー、焼きのりなどに多く含まれています。
また、葉酸の摂取を目的としたサプリメントもあります。

葉酸を摂取することで得られる効果

葉酸にはさまざまな働きがあります。
そのなかでも、とくに更年期において注目したい効果は以下の3つです。

貧血予防効果

葉酸は、赤血球を作り出すサポートをします。そのため、貧血の予防に効果的です。

更年期の女性は、生理周期が乱れて月経過多になる場合があります。
そうすると、血液が消耗されやすく、貧血気味になる可能性があるのです。

そのため、葉酸を摂取することは、更年期における貧血予防対策のひとつになるでしょう。

動脈硬化の予防効果

葉酸は、動脈硬化のリスクを下げるといわれています。
動脈硬化を促進する、ホモシステインという物質の代謝をサポートするからです。

更年期は血管を守る女性ホルモンが減り、動脈硬化のリスクが高くなります。そのため、葉酸が欠乏しないようにしましょう。

認知機能の維持効果

葉酸は、認知機能を維持するためにも必要です。ホモシステインという物質は、動脈硬化を促進させるとともに、認知機能を低下させるといわれています。そのため、ホモシステインの代謝をサポートしてくれる葉酸の存在が重要となるのです。

葉酸摂取のポイント

葉酸を効果的に摂取するためのポイントを3つご紹介します。

食事からの摂取を心がける

葉酸は、普段口にする食材に含まれています。とくに、葉酸を多く含む緑黄色野菜、レバー、のりなどを食事に取り入れれば、効率よく摂取できるでしょう。

バランスのいい食生活を心がけることで、からだに必要な葉酸を無理なく摂取することができるのです。

葉酸サプリメントの適切な摂取

忙しくて、バランスのいい食事をなかなか用意できないという場合は、葉酸サプリメントを活用するのもひとつの手です。

ただし、サプリメントからとる葉酸の量は、上限が決められています。12~29歳なら1日900μg、30~64歳なら1日1000μgを超えないようにしましょう。

参考:
日本人の食事摂取基準 2020年度版 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586563.pdf
日本人における血清ホモシステイン値の冠動脈硬化に及ぼす影響
http://www.jcc.gr.jp/journal/backnumber/bk_jcold/pdf/435-3(L).pdf
循環器病における性差―エストロゲンと動脈硬化 2020 大内 尉義
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjcdp2001/37/1/37_1_31/_pdf
認知症診療ガイドライン 2017 第16章 内科的疾患等 CQ 16– 1 ビタミン欠乏症による認知機能低下の特徴は何か
https://www.neurology-jp.org/guidelinem/degl/degl_2017_16.pdf

葉酸と相性のいい栄養素を摂取する

葉酸を摂取するときには、ビタミンB12やビタミンCなど、他の栄養素といっしょに摂るのがおすすめです。葉酸の吸収を高め、からだの中で効率よく効果を発揮してくれるでしょう。

貧血の改善を目指すには漢方もおすすめ

「皮膚や髪がボロボロ…」「立ちくらみやめまいがする」という人には、漢方薬の活用もおすすめです。
貧血になる原因として、ホルモンバランスの乱れや月経のほか、過労、寝不足、冷えなどにより赤血球を生産する力が低下することが考えられます。

漢方薬は、心とからだのバランスを整え、根本的な原因の改善を目指します。そのため、貧血だけでなく他のさまざまな不調に対しても、同時にアプローチできるのです。

貧血の改善には、

  • 血流をよくして、脳に酸素や栄養を運ぶ
  • 胃腸の働きを改善し、血液を作る機能を回復する
  • 胃腸の働きをよくし、ビタミンや鉄の吸収を促す
  • 月経過多を改善し血液の排出を防ぐ
     

などの作用がある漢方薬が選ばれます。

血流がよくなると自律神経が整うため、心穏やかに過ごすこともできるでしょう。

貧血におすすめの漢方薬

十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
すぐに疲れてしまう貧血傾向の人に。低下した胃腸の働きを改善し、貧血や疲労倦怠、食欲不振を改善します。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
「血(けつ)」(栄養)を補い、貧血、不眠、月経不順や更年期障害を改善します。虚弱体質で血色の悪い人に用いられます。

漢方薬を選ぶ際は、自分の状態や体質に合っているかを見極めることが重要です。うまく合っていない場合、効果を感じられないだけでなく、副作用が生じることもあります。必ず、医師や薬剤師など、漢方薬に詳しい人に相談しましょう。オンラインで相談できる「あんしん漢方」などのサービスを利用してみるのもおすすめです。

葉酸を摂取し健康で美しい毎日を

葉酸は、美しさと健康をサポートしてくれる栄養素です。葉酸の摂取によって貧血や動脈硬化予防、認知機能の維持が期待できます。
食事だけで不十分な場合は、サプリメントで葉酸を適宜摂取しましょう。貧血の症状が気になる場合は、漢方薬の活用もおすすめです。
健康で美しい毎日を目指しましょう。

解説・執筆者
医療ジャーナリスト
後藤 典子
一般社団法人日本サプリメント協会理事長。賢く選ぶ食と健康プロジェクト統括。同志社大学文学部を卒業後、編集プロダクションを経て、医療・健康ジャーナリストに。「ヘルスデザイン」をテーマに掲げ、健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス- Youtubeチャンネルでは、健康リテラシー向上のための情報を発信している。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」の統括も行う。