突然ですが、ご自分の手の甲を見て何歳くらいに見えますか?
「急に老けたね」と言われたことはないでしょうか。実は若く見える人たちには、共通点があります。それは、男女とも「肌がキレイ」ということ。私たちは、日々老化していますが、紫外線を浴びることによっても、「光老化」という老化現象が起こります。
紫外線を浴びる機会の多い手の甲や顔の肌が老化する原因を大きく占めるのが、この光老化ともいわれています。
いま、地球では紫外線が地上へ届く量を少なくしてくれているオゾン層が、熱帯域を除いて減少傾向となっています。そのため、紫外線量は年々増し、それに比例して光老化のスピードにも影響しているのです。
とくに夏の強い紫外線の時期に気を付けないとシミやシワ、肌のゴワツキなどが増し、年齢以上に老けて見えてしまうかもしれません。
ということで今回は、夏に急激に老け込まないようにするための食薬習慣を紹介していきます。
抗酸化と抗糖化で老け顔対策
紫外線を浴びると大量に活性酸素が発生し、細胞が炎症、変性することで光老化が起きるとされています。そのため、夏は抗酸化力の高いものを摂ると良いのです。
加えて、もうひとつの肌の老化を加速する“悪者”が、食事由来の糖化です。
糖化とは、体内に余分にある糖が、体内のタンパク質と結合している状態です。お肌の弾力に必要なコラーゲンは糖化すると弾力がなくなり、褐色に変化する特徴があります。これがシワ、たるみ、くすみなどの原因となり、老け顔へと変化していくのです。
こうしたメカニズムを知っておくと、血糖値が急激に上がるような砂糖や小麦を多く使った食品の摂りすぎが肌にも悪いことがおわかりいただけると思います。
炭水化物を最後にするなど食べる順番を工夫することなども血糖値の状況に反映します。食事の内容の見直しはもちろんのこと、インスリンの抵抗性を改善するために役立つ緑茶やシナモンなどを夏の飲み物に取り入れて、糖化対策をしてはいかがでしょうか。
老け顔を防ぐ食薬習慣
お肌の状態は、腸の状態を反映するともいわれています。
腸内環境が乱れていると有害物質や未消化物質を吸収し、アレルギーや炎症の原因になってしまったり、皮脂分泌が増えてしまうことで肌トラブルが頻発してしまうことがあります。
外からのケアでなかなか改善しない場合には、オクラやモロヘイヤ、とろろ昆布、コンニャク、納豆などを複数とり入れて腸内環境の多様性を養ってみましょう。
こうした水溶性食物繊維を多く含む食材を原料として腸内で短鎖脂肪酸が作られます。短鎖脂肪酸は、大腸内を弱酸性にすることで有害な菌の増殖を抑えたり、上皮細胞の増殖、粘膜の分泌、ミネラルの吸収のためのエネルギー源、腸の動きを促すこと、免疫機能の正常化など—などさまざまな機能をサポートしてくれます。
肌質や老化が気になるときには、酸化、糖化、腸内環境の悪化を防ぐようにしていきましょう。