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【ベストセラー健康本】聴力がよみがえる7つの回復法『耳は1分でよくなる』

【ベストセラー健康本】聴力がよみがえる7つの回復法『耳は1分でよくなる』
予防・健康
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中医学から難聴を改善する

中医学をベースに難聴改善の原因を残り、トレーニングを勧める1冊『耳はよくなる!新装版』(自由国民社刊、1430円)を紹介したい。著者は、「医師に難聴は治らないと言われた」「治療を受けても良くならない」という人たちの駆け込み寺的存在となっている整体治療院「日本リバース」の今野清志院長=写真=である。

刊行のきっかけを担当編集の竹内尚志氏が語る。「『あっ、聞こえる、ほんとうに聞こえる!』『いま流れている音楽はジャズですか?』『先生の声がよく聞こえます』『孫と電話で話ができるようになったんです』『あきらめないで本当によかった…』。聞こえるようになると、患者さんたちの口から、思わずこうした声があふれるそうです。難聴が改善する人が一人でも増えてほしいと思い企画しました」

難聴は、聞こえなくなる原因とされる部位により「伝音性難聴」「感音性難聴」の大別される。このうち治りにくく、治療法も確立されていないのは、原因不明の「感音性難聴」だ。

だが、感音性難聴も、全身がつながっていると考える中医学では、「血流の悪化」「内臓疾患」「自律神経の乱れ」の三大原因で説明できるという。その上で、今野氏は「腸を良くしなさい」と唱える。腸は耳の健康に必要な血流の流れに一番大きな影響を及ぼす器官だからだという。

そして、難聴を治すことをあきらめると他の生活習慣病を引き寄せ、反対に治せば、生活習慣病もはねのける体になる、と今野氏は強調する。

そこで、今野氏が考案した難聴の三大原因を改善するエクササイズの一例を紹介しよう。

基本の4つの耳マッサージ

(1)耳シェイク

両手の人差し指と中指で「チョキ」をつくり、耳をはさむように置く。耳の付け根と前を、上から4カ所上下に振動を加えてゆする。

(2)耳さすり

両手の親指を耳の裏、人差し指を耳の前に置く。耳の裏全体と耳の前を優しくさする。

(3)耳の穴刺激

両手の小指の先を耳の穴にあてる。耳の穴の上下左右を、ツボを押すように軽く押す。

(4)耳引っ張り

耳全体を上下左右に軽く引っ張る。両手の平で耳の穴をふさぎ、2秒したらパッと離す。

※(4)は2回。他は回数制限なし。起きたとき、電車内、風呂など気づいたときに行う

試してみると、顔まわりの血流が良くなり、心地良い。耳だけでなく、目の見え方もスッキリするような気がする。

加えて、今野氏が必ずやってほしい、と勧めるのが「エア縄跳び」だ (別項参照)。

今野氏は、他にも特別な道具などなくてもできる「7つの聴力回復法」を紹介している。

血流を改善し、酸素を取り入れることで耳のトラブルが改善する、という手軽かつ画期的アプローチだ。

エア縄跳びのやり方

  • 軽くひざを曲げて立ち、両手が縄を持っているように曲げる
  • つま先は床に着けたままかかとで軽くジャンプする
  • 手はジャンプに合わせて前や後ろにくるくる回す

※まずは1分間続け、楽に感じるようになったら2分以上。ひざが悪い人は無理して飛び上がらず、もも上げやスクワットを代わりに(詳しくは本書を参照)

執筆者
ジャーナリスト
田幸 和歌子
医療ジャーナリスト。1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経て、フリーランスのライターに。「週刊アサヒ芸能」で健康・医療関連のコラム「診察室のツボ」を連載中。『文藝春秋スーパードクターに教わる最新治療2023』での取材・執筆や、健康雑誌、女性誌などで女性の身体にまつわる記事を多数執筆。