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パートナーの「ハンドケア」、気にしていますか?

パートナーの「ハンドケア」、気にしていますか?
エイジングケア
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女性は男性の「手元」を見る

向かい合って食事をするときはもちろん、商談で名刺を手渡しするときなど、われわれが思っている以上に相手の手元には目がいきます。特に女性にとっては、男性と接触する最初のパーツが指先や手なので、余計に意識するのでしょう。

銀座のクラブのママから、男性を見る順番として「顔→髪→肌→歯→手→服装→持ち物→座り方」と聞いたことがあります。着飾った身なりよりも先に、その人自身のパーツに目がいくのですね。顔や髪に比べて気にする機会が少ないかもしれませんが、男性は手元をきれいにしておくだけで女性から好印象をもたれます。

ただ、私は何も、ササクレひとつない透き通った指先がいいと言っているわけではありません。

実際にクリニックで診察していると、美容師さんの指が荒れていたり、料理人の手にやけどの痕があったり、家具屋さんの手にマメがあったりしますが、それらは日々の鍛錬や直向きに仕事に取り取り組んでいる証しです。むしろ私は、そのような手はたくましく、魅力的に感じます。

ただし、清潔感は大事ですので、爪が伸びっぱなし、指毛がボーボーに生えている、爪のあかがたまっているなどは別の話です。

長いままの爪は女性が嫌うポイントのひとつです。爪が長いと汚れもたまりやすく、黒く見えることがありますので、常に1ミリ以下の長さを保つように注意しましょう。

定期的なムダ毛処理…ハンドケアは大事

爪は根元にある爪母細胞から生まれて、爪床にそって伸びていきます。個人差はありますが、爪は1日で0.1~0.15ミリは成長するので、1週間に1回は切ることをお勧めします。「毎週日曜日の夜に切る」など習慣化するとよいでしょう。

ちなみに、足の爪は指の爪に比べて30~50%ほど成長速度が遅いといわれています。

爪は、死んで角化した表皮細胞が密に集積した硬い板であり、「皮膚の一部」なので、体の健康状態を鋭敏に反映します。

例えば、亜鉛や鉄などのミネラル不足の場合、爪がもろくなり、横線が入り、縦に割れるなどの症状が出ます。爪の主成分であるケラチンはタンパク質なので、アミノ酸やビタミンをバランスよく十分に摂取することも重要です。

また、男性の場合、指毛がボーボーに生えているのもマイナスでしょう。私は職業上、患者の目の前で電子カルテを打ち、指をさらすことが多いので、医療脱毛をしました。ただ、指の脱毛は骨が近いので痛いですが…。

特に中年以降の男性の手は、その人の生きざまが出る魅力的な部分であるがゆえに、清潔感を保つことが重要です。

爪切りはもちろんのこと、インナーケアや無駄毛の処理なども重要なハンドケアです。

  • 女性の視線は、着飾った身なりよりも先に手元に向かう
  • 手は男性の生きざまが出るゆえ、清潔感を保つことが大事
  • 週1回の爪切り、インナーケア、無駄毛処理でハンドケアを
解説・執筆者
形成外科専門医
西嶌 暁生
医学博士、形成外科専門医、MBA。1984年7月7日生まれ、富山県出身。形成外科・美容医療の専門医として、10年以上、臨床と研究に従事。2019年から恵比寿形成外科・美容クリニック副院長。著書「だから夫は35歳で嫌われる~メンズスキンケアのススメ」(光文社)が発売中。