少し前の話になりますが、スーパーやレストランにてトンカツやビフカツのメニューが推奨されたり、雑貨屋さんでタコの置物が並んだり、五角形の鉛筆が専門店で限定販売されたり…とあるシーズン(2月がメインでしょうか)になると、そんな現象を見た方も多いのではないでしょうか。
いずれも受験前(時に試合前)に行われている合格を願う縁起の良いとされる行為といわれていますね。トンカツやビフカツで「敵に勝つ」、タコの置物は「置くと(試験を)パス」、五角形の鉛筆は「互角に戦う」「合格する」の意味を込めているとのこと。
中には「嵐が来ても落ちなかった果物」を「落ちないお守り」として販売する果物業者さんもあったのだとか。落ちないと聞くと、何だか頼もしいなと感じてしまいます。
ゲン担ぎ(ゲンは験と書きます。修行や祈りの効能をあらわすとか)は本来、過去に良い結果が出た行為を再度出すために繰り返したり、良い前兆悪い前兆を気にしたりする意味を持ちます。
試験日に茶色い革靴を履いて出掛けたらいい点が取れたから、また次の試験があるときは同じ革靴を履こう…と決めるのもゲン担ぎですね。
一方、試合前にカフェオレを飲んだら負けてしまったから、今後試合前にはカフェオレは飲まない…と思うのもしかり。
似ている言葉にルーティンがありますが、こちらは幸運を願うゲン担ぎとはちょっと違うようです。良い結果のために「いつもの姿」を繰り返すことで、パフォーマンスの波を抑えるためのアクションで、「今を集中して最高の結果を!」と考え行われています。
起きたら同じ音楽を聴いてイメージトレーニングしたり、落ち着ける場所で深呼吸をしたり、休憩時間に短い時間でできる体操をしたり、事前に勉強しているときからしている「おなじみ作業」のようです。
ラグビーや野球の某有名選手の強さの礎のひとつとして、一時期話題にもなりましたしね。
これはゲン担ぎか、はたまたルーティンかは自分でも分からないのですが、私はかなり前からカバンを変えるたびに特定の小さな巾着を入れています。中にはパンツ一枚…。ないと落ち着かないんです。