何かの雑誌で読んだ記憶があるのですが、女の子が初めて着けるブラジャーを通称「ファーストブラ」と呼ぶそうです。
ファーストブラは保護者の方々がプレゼントしたり、一緒にお店に行き女の子本人に選ばせたり、身内や親しい年上のお姉さんが選んであげたりと、手に入れる方法もさまざまだそうです。
お店で「ファーストブラを選びたい」旨を伝えると、店員さんも一緒になって記念日の催し物のごとく丁寧に選んだり胸囲を計測したりしてくれる場合もあるんだとか。
雑誌にはブラジャー以外にもプレゼントを渡してくれるお店があり、(中身は秘密だそうで非公開でした…気になる)、ファーストブラって大切な行事なんです的なムードは今後高まる予感がしました。
小学校入学前から時間をかけてランドセルを選ぶ、いわゆる「ラン活」みたいに世間で広がっていくのを考えたら、年頃の女の子が下着を選ぶことに恥ずかしさや照れ、抵抗を少なくする良き流れなのかもしれません。
私がブラジャーを着けなくてはいけないかな?…と意識したときは、例え母や祖母、叔母と一緒でもいささか恥ずかしいなぁと感じていました。クラスメートたちも、「通販で買いたい」「お母さんに買ってきてもらおうかな」と下着売り場に行かない方法を選んでいる子が多かったような。結局、私もしばらくは叔母に買ってきてもらっていましたね。
メークやオシャレに興味がある大人っぽい子やオマセっぽい子は「買ってきたー」と体育の時間前の着替えの際に周囲に見せていましたが…。「いいなぁ」「だいたーん!」と言いながら自分たちはまねできないでいたっけ。体の成長をちゃんと見て大人になっていくんだと自覚することって、当時はかなり勇気のいる作業でした。だから下着選びが恥ずかしかったのかもしれません。
ちなみに洋装文化の中で生まれたブラジャーが日本にやってきたのは明治時代に入ったあたり。和装にはなかなか取り入れられませんでしたが、洋装文化が広がるにつれ徐々に使用されていったようです。
昭和初期には「乳房バンド」や「乳おさえ」なんて呼ばれていた記録があるとのこと。乳おさえくださいって、売り場で言うのはちょっと…。