年末年始の飲食で、気がつけば「ウエストがキツイ!」といったことが毎年恒例になっている人はいないでしょうか。毎年のお正月にダイエットを決意しても、なかなか思いどおりにならないと悩んでいる人も多いでしょう。そんな困った正月太りは、高カカオチョコを使うと効率よく解消できるそうです。料理研究家の関口絢子先生に解説してもらいました。
太る裏側にストレスが隠れている
年末年始のように飲食の機会が多くなると、当然、体重は増えやすいのですが、太る裏側にはストレスが隠れていることがよくあります。過度なストレスを感じると脳が糖質を欲するのです。
脳の栄養源は糖質(ブドウ糖)です。ストレスを感じて脳が疲れるとブドウ糖がほしいとサインを出します。イライラして疲れたときにスイーツを食べると、ホッとして気持ちが楽になり元気が出ますよね。それは脳が糖質を欲した証しともいえます。
糖質を食べたときの幸福感は脳に記憶され、「また食べたい」と思うことから食べ過ぎにつながります。さらに、吸収しやすい糖質を一気に食べると血糖値が急上昇し、時間の経過で血糖値が急に下ったときにも、脳が栄養不足と感じて強い食欲を欲します。ストレスで始まった脳の糖質欲求によって、食欲が止まらなくなることがあるのです。
食後高血糖が上がりにくい髙カカオチョコ
そもそも隠れたストレスがあって正月太りになっているときに、極端な糖質制限を行うと、脳がストレスを感じて逆効果になります。ストレスをうまく避けながら減量することが大切です。
そんなダイエットで役に立つのが高カカオチョコレート(カカオ含有量70%以上)。
高カカオチョコレートは一般的なミルクチョコレートよりも糖質が抑えられ、食後血糖値の上昇の指標となるGI値(グライセミック・インデックス)が29以下。とても低いのです。コンフレークのGI値81やバナナのGI値51と比べても、高カカオチョコレートのGI値は低く、食後血糖値が上がりにくい食品といえます。
高カカオとコーヒーでストレス解消
加えて、高カカオチョコレートに含まれるカカオポリフェノールの量は、リンゴや赤ワインよりもはるかに多いのも利点です。うまみ成分のテオブロミンには、リラックス効果に加え、脂肪抑制の作用も期待できます。
食前や小腹が空いたときに、1回5グラム(1日25グラム)を目安に、高カカオチョコレートを活用すると、ストレスを感じることなくダイエットに向き合うことができるでしょう。
高カカオチョコレートにブラックコーヒーを合わせるのもお勧めです。ブラックコーヒーに含まれるクロロゲン酸にも、脂肪の蓄積を抑える作用があるからです。ストレスを上手に退けながら、増えた体重を無理なく減らしましょう。
高カカオカフェラテ(写真)の作り方
材料
カフェラテ(ミルクコーヒー)180cc
高カカオチョコレート2~3枚
作り方
温かいカフェラテに高カカオチョコレートをお好み量加えて混ぜる
関口絢子(せきぐち・あやこ)
料理研究家。1969年、東京生まれ。川村学園短期大学食物学科卒。米国栄養カウンセラー、ヘルスプランナー。