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体質が変わった? 更年期の便秘に試したいこと

体質が変わった? 更年期の便秘に試したいこと
エイジングケア
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最近、便秘気味でおなかのはりや肌荒れに悩んでいます。


菜々子さん(51歳)は近ごろ便秘に悩んでいます。

「便秘気味のせいでいつもおなかが苦しい。ぽっこりおなかが目立たない服しか着られないし便秘のせいで肌も荒れているので、おしゃれやメイクも楽しめない」

「食物繊維を摂ったり、おなかをマッサージしたりしてもまったく改善されない」

このままではいけないと対策を探していますが、いい方法が見つからず困っています。ここでは、そんな菜々子さんにぜひおすすめしたい「便秘に効果的なツボ」を紹介します。

便秘はツボ押しで対策できる!?


ツボは東洋医学の治療法のひとつです。ツボを刺激することで「気」(エネルギー)の流れを整え、からだの機能を高めて不調を解消すると考えられています。

それぞれのツボは対応する内臓や器官が決まっているため、便秘の場合は腸に対応したツボを刺激することで対策ができます。

科学的に未解明な部分も多いツボ押しですが、WHO(世界保健機関)もツボの存在を認めており、一定の効果が期待できるといわれています。

更年期の便秘の原因は、女性ホルモンの減少による自律神経の乱れにより、腸の動きが悪くなるためです。便秘薬を飲めば一時的に便秘は解消されますが、腸の動きが悪いままではまた繰り返しになってしまいます。

便秘に悩まない状態を目指すなら、からだの機能を高めて便秘の解消に働きかけるツボ押しを取り入れることがおすすめです。

便秘におすすめのツボ

以下は、便秘への効果が期待できるツボです。

神闕(しんけつ)

便秘はおなかのはりによる不快感や肌荒れ、食欲の低下など、さまざまな不調を引き起こします。そんな便秘を早く解消したい人におすすめのツボが「神闕」です。

神闕の効果


「神闕」はおなか周りの内臓を健やかにしたり循環をよくしたりする効果が期待できます。

また、「神闕」の深部には小腸が存在するため、飲食物の消化や栄養の吸収の促進にも役立ちます。

ツボの位置

「神闕」はおへその中にあるツボです。

ツボの刺激方法

おすすめの刺激方法は温めることです。仰向けになり、ホットタオルや湯たんぽ、お灸などでじんわりと温めましょう。

温めている間は、5秒かけて鼻から息を吸い、10秒かけて口から息を吐き出します。エネルギーを集めるイメージをもってゆっくり呼吸しましょう。

寝る前の習慣にすることで、翌日のすっきりにつながっていきます。

便秘対策には漢方薬もおすすめ


便秘には、ツボと同じく東洋医学の考え方に基づく漢方薬もおすすめです。

自然由来の治療薬である漢方薬は、一般的に西洋薬よりも副作用が少ないとされています。また、根本改善により便秘になりにくい体質を目指せるでしょう。

便秘には、以下のような働きを持つ生薬を含む漢方薬を体質に合わせて選びましょう。

  • 腸の動きをスムーズにして便を出しやすくする
  • 便の水分バランスを整える
  • 自律神経を整えてストレスが原因の便秘を改善する
  • おなかを温めて腸の働きをよくする

漢方薬は毎日飲むだけなので 、忙しい人も取り入れやすい対策方法です。なお、漢方薬とツボ押しは併用もできます。

便秘対策におすすめの漢方薬

大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)

腸の動きを促して便を出やすくし、便秘やぽっこりおなかを改善します。

麻子仁丸(ましにんがん)

腸を潤して便をやわらかくし、便秘や水分不足でコロコロした便を改善します。

漢方薬は自分に合っていなければ十分な効果が得られないばかりか、場合によっては副作用が生じることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるためにも、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。

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ツボ押しでおなかをすっきりさせよう

便秘気味のときは、ツボ押しや漢方薬などの東洋医学でのアプローチが効果的です。

ツボ押しと漢方薬はどちらも手軽に始められて、継続しやすい方法なので、ぜひ毎日のケアに取り入れてみてください。

解説・執筆者
あんしん漢方ライター、医薬品登録販売者
円山 真由佳
あんしん漢方ライター。医薬品登録販売者。ドラッグストアでの医薬品・化粧品販売を経て、市販薬の使い分け方を広めるべく執筆・情報発信を行う。美容薬学・アロマテラピーの資格を保持し、インナーケアや女性の不調ケアにも精通している。