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更年期の頭重感を軽減する2つの方法

更年期の頭重感を軽減する2つの方法
エイジングケア
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この記事は、「最近なんだか頭が重い…」と感じる更年期の人にとくにおすすめです。更年期は何かと不調があらわれやすい時期。自分でケアできる不調は、できるだけ自分で解消したいですよね。更年期の症状はセルフケアで緩和できることもあり、頭重感も例外ではありません。ここでは更年期に頭重感を感じやすい理由と、頭重感の軽減・対策におすすめの「ヨガ」「漢方」について紹介します。

更年期に頭重感が起こりやすい理由

更年期に頭重感を感じやすい理由には、ホルモンバランスの変化が関係しているといわれています。

更年期には、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が急激に減少します。このエストロゲンは、血管や神経の働きに影響を与えるため、減少すると自律神経の乱れを引き起こしやすくなるのです。

自律神経が乱れると、血管の収縮や拡張がうまく調節できなくなり、血流が悪化して脳への酸素や栄養の供給が滞ります。その結果、頭重感を感じることがあります。

さらに、更年期に伴うストレスや不安、睡眠不足などの生活リズムの乱れも頭重感を悪化させる要因になり得ます。ストレスが過度にかかると交感神経が優位になり、筋肉が緊張して血流が悪くなり、頭の重さや圧迫感が増します。また、ホルモンバランスの変化で片頭痛や緊張型頭痛が起こりやすくなるため、さらに症状が悪化することもあります。そのため、悪化する前に対策を行うことが大切です。

【参考】

一般社団法人日本女性医学学会「頭痛 頭が重い」
https://www.jmwh.jp/n-yokuaru1-zu.html
公益社団法人 松阪地区医師会「更年期障害」
https://matsusaka.or.jp/advice/no61.html
株式会社エコスマート 更年期相談室「更年期に頭痛が出るようになった!?症状と原因、対処方法」
https://konenki-sodan.jp/konenki-syoujyou/seishin-shinkei/zutsuu/#

更年期の頭重感に効果のあるヨガポーズ3つ

頭重感の緩和や対策に対するセルフケア方法のひとつとして、ここではヨガを紹介します。

ヨガは呼吸と連動させてからだを動かすので、からだのストレッチ効果だけでなく、自律神経を整えるなど精神面のケアにも効果が期待できます。何かと不調があらわれやすい更年期にはとくにおすすめしたい方法のひとつです。

ダウンドッグ


  1. 四つん這いになる。肩の真下に手首がくるようにし、床をしっかり押す
  2. 息を吐きながらお尻を天井へ高く突き上げる
  3. 息を吐く

ポイントは頭頂からお尻まで一直線にすることです。背中が丸まってしまう場合は、ひざを曲げましょう。目線は足の指先に向け、もも裏の伸びを感じられるところで3呼吸キープします。
 

魚のポーズ

  1. 両脚を揃えて仰向けになる
  2. 息を吸いながら両手をお尻と床の間に入れる
  3. 息を吐きながら手のひらとひじで床を押して胸を天井に向けて持ち上げる。頭頂は床につけて肩の力は抜く
  4. 3~5呼吸ほどキープする
  5. 息を吐きながらゆっくり(1)の姿勢に戻る

胸を持ち上げたときに、肩甲骨同士を寄せ合って胸を大きく開きます。ただし、魚のポーズは頭を逆さまにするので、慣れていないと気分が悪くなったり、首へ負担がかかったりする可能性があります。ポーズを実践する際はひじでしっかりからだを支えて、少しでも違和感を感じたらすみやかに中断しましょう。
 

仰向けのがっせきのポーズ

  1. 仰向けになり、左右の足裏同士をくっつける
  2. かかとを引き寄せる
  3. 鼻からゆっくり大きく息を吸っておなかを膨らませる
  4. 鼻からゆっくり息を吐いておなかをへこませる

かかとを引き寄せすぎると腰が浮いてしまう可能性があります。自分の股関節の柔軟性に合わせて足の位置を調整してください。また、肩周りをもっとほぐしたい場合は、肩甲骨と床の間にクッションや枕を置いて、両腕を頭の上に伸ばしてみましょう。

更年期の頭重感にはヨガ×漢方薬のWアプローチ

頭重感へのセルフケアとして、もうひとつおすすめなのが「漢方薬」です。漢方薬は自然由来の成分でできているため、一般的に副作用が少ないといわれています。また、西洋薬とは異なり、いま感じている痛みやつらさだけでなく根本改善を目的としているという特徴もあるので、気になる人はまずはお試しで購入してみるのもいいでしょう。決められた量を飲むだけなので、初心者でも続けやすいのがメリットです。

頭重感には下記のような働きのある漢方薬を選びましょう。

  • ホルモンバランスの乱れを整える
  • 自律神経の乱れを整えてストレスを緩和する
  • 血流をよくして筋肉の緊張を和らげる

余裕がある人はヨガとあわせて日常に取り入れてみてくださいね。

頭重感の緩和におすすめの漢方薬

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

水分代謝を改善するとともに栄養不足を補う漢方薬です。貧血傾向にあって、めまいや頭重、肩こりが目立つ人に適しています。

【参考】
くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ当帰芍薬散エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8228

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
 

血流をよくすることで、筋肉の緊張を和らげて頭重感やめまいに働きかけます。

【参考】
くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ桂枝茯苓丸エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8232


漢方薬は、自分の状態や体質にうまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。自分のからだに合ったものを選ぶことが重要です。

しかし、初めて購入する際はどれを選べばいいか迷いますよね。そんなときは「あんしん漢方」のようなオンライン個別相談サービスを利用するのもおすすめです。漢方に詳しい薬剤師にスマホで気軽に相談ができ、お手頃価格で自宅に郵送してくれます。

更年期の頭重感に正しいケアを

ここでは更年期の頭重感におすすめのセルフケアについて紹介しました。ただ、頭重感には何かしらの病気が潜んでいる可能性も否めません。症状がひどかったり痛みが強かったりする場合は、我慢をせず、すみやかに専門の医療機関を受診してください。
 

解説・執筆者
ヨガインストラクター
高橋 かなこ
RYT200(全米ヨガアライアンス認定)修了インストラクターとして、2021年からオンラインを中心に幅広い年齢層へのヨガレッスンを担当。企業での事務経験や自身のダイエット成功経験から、デスクワークで疲れた部位や崩れた姿勢のためのレッスン、美しい体を作るため食の大切さや思考について精力的に情報発信を行っている。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。