季節の変わり目は「体が弱い人」にはつらい
この時期、夏の疲れが残って咳症状が長引く人も多いようです。コロナやインフルエンザなど感染症などが身近で流行ると、うつりやすい、と感じる人もいるでしょう。さらに秋の花粉やダニアレルギーでくしゃみや鼻水が止まらない…など、周囲から「体が弱い人」認定されている方には、つらい時期です。
一方で、最近は災害級の豪雨や地震が多発しているため、いざというときに健康体でいることの重要性は増しています。感染症予防、備蓄、避難経路の確認など、気を付けておくべきことばかりですが、なにより「体」が資本です。何事にも動じない免疫力と体力を持つことが大切であることは言うまでもないですよね。今回は季節の変わり目に、「体がバテない食薬習慣」をご紹介します。
朝のフルーツやスムージーで体がバテる?
数年ぶりにマイコプラズマ肺炎が流行っています。潜伏期間が1~3週間あるため、感染に気づかないまま外出して広がっているようです。熱やだるさの症状が落ち着いた後に咳がひどくなり、1カ月程度も長引くこともあります。
こうしたウイルスを寄せ付けないためにも、夏の疲れを早めに解消しましょう。
秋といえば、ビタミンたっぷりのフルーツが頭に浮かぶ方も多いと思います。旬の果物でリセットすると気分も高揚しますよね。ぶどう、梨、柿など、季節を感じるフルーツが店頭に並んでいます。バナナと組み合わせ、朝食のフルーツ習慣で健康管理を強化する人も多いでしょう。
ただ、朝からフルーツだけをたくさん食べたり、旬の物だからと節度なく食べたりすると、メリットよりも健康リスクの方が高まることがあるので注意しましょう。果物に含まれる果糖はブドウ糖よりも糖化しやすく老化の原因物質AGEsを作りやすく、肝臓で処理されるため脂肪肝の原因になったり、インスリンの効きを弱めたりすることもあります。
旬をいただくのは良いことですが、「バテない体」のための朝食では、過度に糖質を摂るのはやめましょう。タンパク質や食物繊維を取り入れた和定食を意識した朝食が理想的です。
季節の変わり目に体がバテない食薬習慣
暑さがやわらぐと水分の摂取量が減り、濃厚なクリーム系やチョコレート系など、こってりした季節限定のスイーツを好む人もいるでしょう。
その結果、肌や口や鼻、目、腸などの粘膜が乾燥し、便秘気味になったり、肌のかゆみや小じわなどに悩んだりする方が増えることがあります。粘膜にはバリア機能がありますが、そのバリア機能は乾燥に弱い特徴があります。そのため、意識して粘膜を強化する必要があります。
モロヘイヤ、ニンジン、小松菜、かぼちゃなどのビタミンAを含む緑黄色野菜、牡蠣、レバー、豚肉、シシャモなどの亜鉛を含む食薬を季節の変わり目のスタメンにしてみましょう。
そして、免疫細胞の約70%が集まっているといわれる腸の「腸管免疫」を強化しましょう。大根おろし、すりごま、酢などをちょい足しする習慣をつけ、腸内環境を整えることもお勧めします。