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髙カカオチョコで“脳疲労”を軽減する健康レシピ

髙カカオチョコで“脳疲労”を軽減する健康レシピ
予防・健康
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紫外線が脳を疲れさせる

この夏、何もしていないのに外にいただけでドッと疲れや体の重さを感じたことはないでしょうか。冷たいものの食べ過ぎや、冷房で冷えた室内と暑い外気との温度差で自律神経を乱すことによって起こる夏バテということもあると思いますが、紫外線が脳を疲れさせているかもしれません。

紫外線といえば、日焼けやシミやくすみ、シワなどお肌の老化などにつながるため、日焼け止めクリーム、日傘や帽子などで対策をする人が多いと思います。ただ、脳に対するダメージも忘れてはなりません。紫外線は、目に入ると脳内で活性酸素を大量に発生させ、神経細胞が酸化ストレスを受け、自律神経を乱してしまい、全身的にだるさや疲労を感じさせてしまうからです。

さらに、脳をバテさせるだけではなく、全身のメラノサイトを活性化させてしまうため、紫外線を直接浴びていない皮膚までも黒くして老化を加速させてしまうことがあります。一般的な夏バテ対策に加え、サングラスをかけたり、抗酸化作用のある食材を取り入れることで対策していきましょう。

脳がバテない食薬習慣の基本

脳の6割は脂質でできていますが、脳の神経細胞の細胞膜の柔らかさを決める要因となるのが青魚やナッツ類などに含まれるオメガ3脂肪酸です。加齢に伴い、しなやかさが失われ、記憶力などが低下していくため、年齢によって摂取する油の質には気を付ける必要性が増していきます。また、脳の神経伝達物質の材料となるアミノ酸やビタミンB群、ミネラルをバランスよく摂取すること、そして、これらの栄養の消化吸収能力が低下しないように胃腸の働きをサポートしておくことも大切です。

さらに、脳の栄養として知られている糖質に関しても重要です。血糖値が乱高下するような摂取は、感情を不安定にしたり、集中力の低下も招くからです。

それに加え、脳は活性酸素のダメージを最も受けやすいといわれていますが、もともと大量の活性酸素が発生してしまう部分でもあります。夏は特に紫外線の影響を受けるため、ファイトケミカルやビタミンA・C・Eなどで抗酸化を心がけていくことの重要性が増します。

カカオで脳の“省エネ化”

現代を生きる私たちは、灼熱(しゃくねつ)の太陽の下にいるわけではなくとも、すでに脳疲労が蓄積しているといわれています。至る所に情報があふれていたり、オーバーワークなうえ睡眠時間が少ないといわれる日本人は、気を付けて生活しないと疲れをすぐに感じてしまう環境にいます。
 突然ですが、集中力が低下し、ミスが増えた▽イライラしやすい▽寝てもすっきりしない▽やらないといけないことがあるのにやる気がない▽出かけるのがおっくう―といったことはないでしょうか?

1つでも当てはまると脳疲労かもしれません。脳疲労の原因は、活性酸素によって生じるといわれています。本来、活性酸素を消去したり、酸化した細胞をすぐに修復するシステムを持っていますが、オーバーワークが続くと処理が追い付かなくなり、活性酸素が蓄積し、脳疲労が慢性化していきます。

脳は無限に活動できるのではなく、使える活動容量が限られているため、容量を消耗しないようにすることも必要です。デジタルデトックスを定期的に行ったり、仕事をするときに事前に優先順位を整理しておくなどして、シンプルに脳を使うようにすることで、脳の省エネ化をする意識もしていきましょう。

また、食べ物で対策をとることもできます。

理化学研究所と明治による最新の共同研究によると、高カカオチョコレートの摂取により「脳の省エネ化」につながる可能性があるということが分かりました。

チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには、脳の細胞ダメージを抑えたり、抗酸化作用や血管内皮細胞の機能を向上させる働き、脳血流量を増大させ、認知機能を改善する働きがあるといわれています。日ごろの脳疲労に紫外線によるダメージが加わる夏は、疲れを感じる前から高カカオチョコレートを食べる習慣を始めてみてはいかがでしょうか。

夏の麻婆アボカド

カカオ×ビタミンEが多く、抗酸化に働くアボカド×脳疲労緩和のイミダゾールジペプチドを含む鶏肉

材料

  • アボカド:1個(一口大)
  • オクラ:6本(粗みじん切り)
  • 鶏ひき肉:200g
  • ショウガ:1片(みじんぎり)
  • ニンニク:1片(みじん切り)
  • 味噌:大さじ1と1/2
  • 豆板醤:小さじ1
  • みりん:大さじ2
  • 高カカオチョコ(95%):5g
  • ニラ:1束(3センチ)
  • ブラックペッパー・サンショウ:お好みで

作り方

  1. フライパンで鶏ひき肉とショウガ、ニンニクを炒める
  2. 調味料を溶いておく
  3. アボカド、オクラ、ニラ、チョコ、合わせ調味料を加え、オクラのトロミが出るまで炒める

健脳炊き込みごはん

カカオ×脳のパフォーマンスを高めるオメガ3脂肪酸を含むサバ×抗酸化に働くリコピンを含むトマト

材料

  • サバ缶:1個
  • トマト:2個(さいの目)
  • ショウガ:2片(千切り)
  • 高カカオチョコ(86%):10g
  • 味噌:大さじ1
  • 米:2合分
  • 水:適量
  • 大葉:6枚(刻む)

作り方

  1. 炊飯器に大葉以外の材料を入れて、炊飯する
  2. 大葉を全体に混ぜたら完成

抗酸化ベリーチョコアイス

カカオ×抗酸化に働くプロアントシアニジンを含むブルーベリー

材料

  • バナナ:1本
  • 冷凍ブルーベリー:80g
  • 高カカオチョコ(86%):30g

作り方

  1. チョコレートをレンジ600ワットで2分加熱して、溶かす
  2. チョコレートとバナナをポリ袋に入れ、よく手でつぶしながら混ぜ合わせる。ブルーベリーを混ぜて、平らに広げ、冷凍庫に入れて固める。お皿に盛り付けたら完成
     
解説・執筆者
薬剤師、国際中医師
大久保 愛
食薬の第一人者、薬剤師、漢方カウンセラー、国際中医師、日本初の国際中医美容師、薬膳料理研究家、作家、アイカ製薬代表取締役。未病を治す専門家としてAI漢方・食薬相談システム『CrowdSalon』開発や『食薬アドバイザー』資格養成、商品開発、企業コンサルティングなどに携わる。著書『心がバテない食薬習慣』は発売1カ月で7万部突破のベストセラーに。著書多数。https://crowdsalon.com/。