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【専門家監修】もう食べ過ぎに悩まない「過食に効くツボ」

【専門家監修】もう食べ過ぎに悩まない「過食に効くツボ」
エイジングケア
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食べ過ぎてしまう人におすすめしたい「ツボ」


美南さん(50歳)は最近、過食気味になっていることに悩んでいます。

「おなかが空いていないのに限界まで食べてしまう」
「イライラするといつの間にか食べ物に手が伸びてしまう」
「食べることでストレスを発散しているみたい」

このままじゃいけないと思ってはいるものの、どうしたらいいのかわからず困っています。今回はそんな美南さんにぜひおすすめしたい「過食に効くツボ」を紹介します。

過食はツボ押しで対策できる!?

ツボには脂肪燃焼の促進や食欲抑制、便秘解消など、過食で悩む人にとってうれしい効果を促してくれるものがたくさんあります。

ツボとは、全身に張りめぐらされている神経が重なり合う場所で、神経を通して内臓などの重要な臓器とつながっています。

ツボには血管も集中しているため、ツボを刺激すると血流がよくなり、全身の臓器の働きが活発になるのです。

また、ツボを刺激すると、「オキシトシン」というホルモンの分泌を促す効果もあります。「しあわせホルモン」とも呼ばれるオキシトシンは自律神経を整える働きがあるため、からだと心の不調の改善につながります。

ツボ押しによって自律神経が整うと精神的に安定するため、ストレスによる暴飲暴食を防ぐ効果が期待できます。

過食対策におすすめツボ押し3選


過食対策におすすめのツボを3つ紹介します。

飢点(きてん)

飢点の効果

飢点を押すと満腹中枢が刺激されるため、食欲抑制の効果があります。
食前に押す習慣をつけることで、過食を防ぐ効果が期待できるでしょう。

ツボの位置

耳穴の入り口にあるでっぱり部分のほぼ中央にあります。

ツボの押し方

食事の10~15分前に押すのがおすすめです。親指と人差し指で挟むようにして刺激するといいでしょう。食欲を感じたときに押すのも効果的です。

百会(ひゃくえ)

百会の効果

百会は刺激することで自律神経が整えられるため、リラックス効果があるといわれています。また、頭の血流がよくなるため、頭痛や耳鳴り、めまい、二日酔いの症状などにも効果的です。

ツボの位置

両耳を結んだ線と眉間を通るからだの中心線が交わる、頭頂部に位置します。

ツボの押し方

指で5秒かけてゆっくり押し、3秒止めてからゆっくり離しましょう。これを3~5回ほど繰り返します。

足三里(あしさんり)

足三里の効果

胃や自律神経の働きを整え、胃酸を出し、消化を助けてくれる効果があります。食欲が出ないときにも効果的なツボです。

ツボの位置

ひざの外側、お皿から指4本分下がったところにあります。指をすべらすとへこんでいたり、ハリを感じたりする人もいます。

ツボの押し方

中指で外側から内側に押すようにしましょう。親指で強めに押すのも効果的です。
 

ツボを押す際に力を入れ過ぎると、あざや傷が残ったり、体調不良を引き起こしたりすることがあります。痛みが残るほどの強い力で押す必要はありません。痛いけれど気持ちよさを感じる程度の強さで、やさしく押すようにしましょう。

また、長時間ツボ押しをしてしまうと、翌日以降に痛みやだるさ、吐き気や頭痛といった体調不良が生じることもあります。ツボ押しはやりすぎないように注意しましょう。

ツボ押しは、意識して習慣化することで少しずつ効果があらわれるといわれています。仕事や家事の隙間時間や寝る前のリラックスタイムを利用して、ツボ押しを毎日のルーティーンに取り入れましょう。

過食対策には漢方薬もおすすめ


過食対策には漢方薬で内側からアプローチするのもおすすめです。漢方薬は、「水太り」「脂肪太り」「ストレス太り」「むくみ」などの症状に効果が認められています。

日々の生活のなかで、脂肪の蓄積やストレスによる食べ過ぎ、水分代謝の低下によるむくみや便秘などが積み重なると、体型の変化につながります。

過食対策には、

  • 胃腸の過剰な働きを抑える
  • 自律神経を整えて、ストレスによる過食を軽減する
  • 脂肪の燃焼を促進する
  • 余分な脂肪を便と一緒に排出する

といった生薬を含む漢方薬を選びます。

漢方薬は体質を根本から改善することで、太りにくく痩せやすいからだを目指せます。

過食対策におすすめの漢方薬

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

食欲が旺盛で、おなかに脂肪がたまりやすく、便秘がちな人に。胃の熱を取り除くことで、内部の熱を便として取り去り、肥満や便秘を改善します。

大柴胡湯(だいさいことう)

イライラすると食欲が増してしまう、いわゆるストレス太りの方に。「肝」の「気」の流れを整え、脂質代謝を改善します。気の巡りをよくし、ストレスを低減させる効果もあります。

漢方薬は自分の体質に合っていないと効果が見込めないだけでなく、副作用が起こる場合もあります。「あんしん漢方」のオンラインサービスなら漢方薬に詳しい薬剤師がAI(人工知能)を活用し、あなたに合った漢方薬を提案し、お手頃価格で自宅に発送してくれます。相談から発送までスマホひとつで完結できるので、気軽に相談してみてください。

ツボ押しで心もからだも健やかに

40~50代は、ホルモンや自律神経の乱れによって体調が不安定になり、精神的にもイライラしやすくなりがち。体調がすぐれず、食欲の変化が起こってしまっても仕方がありません。
自分のからだと心を理解して、自分に合ったケアをしていくことで健やかに過ごすことができます。ツボ押しは、いつでもどこでも手軽にできるので、ぜひ日常生活に取り入れてみてくださいね。

解説・執筆者
あんしん漢方薬剤師
碇 純子
薬剤師。漢方薬生薬認定薬剤師 。理学博士、薬学修士。神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科修了。漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。