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【ベストセラー健康本】『抗加齢(アンチエイジング)専門医が教える 食事は「引き算」に変えなさい』

【ベストセラー健康本】『抗加齢(アンチエイジング)専門医が教える 食事は「引き算」に変えなさい』
予防・健康
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動脈硬化、シミ・シワを防ぐ“火消し役”コルチゾール

老化に伴う疾患や症状は、すべて体内で火事(炎症)が起きているようなもの—。『抗加齢(アンチエイジング)専門医が教える 食事は「引き算」に変えなさい』(青春出版社刊、880円)の著者、本間良子さん・本間龍介さん=写真=は、2人は、米国で学んだ経験を持つ抗加齢専門医だ。

動脈硬化は血管の火事、肌の火事はシミやシワに…。火を消すために必要なものが、副腎から分泌される副腎皮質ホルモン「コルチゾール」である。コルチゾールはストレスから体を守ってくれるだけでなく、あちこちの炎症を強力に抑え、体の回復に大活躍する「スーパーホルモン」だと、本書で説いている。

副腎ケアがアンチエイジングのカギを握る

コルチゾールをはじめとしたさまざまなホルモンを作り出す臓器「副腎」こそが、もの忘れや不眠・うつ、体力・気力の低下、高血圧、糖尿病、メタボ、更年期障害…さまざまな老化症状、アンチエイジングの鍵を握り、ひいては副腎ケアにつとめることが最も重要だという。

副腎ケアの基本として本書で重視するのが食事。副腎の“毒”となる食べ物を摂取しないように心がける。つまり、この「引き算」の発想を説いている。

副腎の“毒”となる食べ物を「引き算」する

疲れて調子が出ないと、栄養が足りていないと思い、食事やサプリで補うのが「足し算」の考え方。それがかえって、負荷をかけ腸の炎症を悪化させるなどしてしまうことがあるそうだ。

本書が推奨する「引き算」を心がけたほうがいい食事のポイントは—。

小麦、乳製品、炭水化物を控えめに

【小麦、乳製品】小麦粉を使った食品に含まれるグルテンや乳製品に含まれるカゼインといったタンパク質が、アレルギーや腸の炎症などを引き起こすことがある。

【炭水化物】体内の常在菌であるカビの一種カンジダが、腸内環境の悪化にともない腸内で悪玉菌として繁殖することがある。カンジダのエサとなるスイーツや炭水化物(糖質)は控えめに。

腸の炎症の“エサ”を減らす

本書では、認知症の人に便秘であるケースが非常に多いことも腸の炎症と無関係ではないとしている。さらに、口内炎や唇の荒れなども腸の炎症が原因であることも。そうした場合にも、エサを減らすとともにビタミンB群の摂取を心がけるといいそうだ。

著者の2人は、こうメッセージを寄せた。

「『お腹の調子が悪いのは、食物繊維が足りないから?』『疲れやすいのはエネルギー不足?』などと、健康のために足りないものをプラスする『足し算』の食事をしていませんか? でも、抗加齢専門医の私たちから見れば、体に悪い食べ物や毒素を体内に入れない『引き算』の食事が体調改善、ひいては老化防止につながります。毎日の食事をちょっと変えるだけで老化症状が改善する方法を教えます」

  • スーパーホルモン分泌チェックリスト

  • 最近もの忘れが多く人や物の名前が出てこない
  • 熟睡できず、起きても疲れがとれた気がしない
  • ささいなことでイライラ、怒りっぽくなった
  • 人に会ったりするのがおっくうで外出しない
  • 風邪やケガがなかなか治らない
  • ボーッとしていて新聞や本が読めない
  • 更年期障害(ホットフラッシュ、肩こり、
  • 頭痛など)がひどい〈女性〉
  • 性欲がなくなった
  • 胃炎、下痢、便秘、お腹の張りの悩み
  • 食べる量は変わらないのに、太りやすくなった
  • 血圧が高くなった
  • 血糖値が高くなった
  • 白髪が増えた、抜け毛が増えた
  • シミ・シワが増えた

※3つ以上あてはまれば要注意(本書から抜粋)

執筆者
ジャーナリスト
田幸 和歌子
医療ジャーナリスト。1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経て、フリーランスのライターに。「週刊アサヒ芸能」で健康・医療関連のコラム「診察室のツボ」を連載中。『文藝春秋スーパードクターに教わる最新治療2023』での取材・執筆や、健康雑誌、女性誌などで女性の身体にまつわる記事を多数執筆。