「手もみスト」と総合内科医が提案するセルフケア
便秘や肩こり、手足の冷え。さらには夜中の頻尿、老眼、内臓脂肪…日々の不調に悩まさていないだろうか。そんな悩みに、手をもむだけというセルフケアでの解消法を提案するのが『たった7秒! もむだけであらゆる不調が解消する 手もみ大全』(KADOKAWA刊、1650円)だ。
医学博士で総合内科専門医の新谷真知子さんが監修。著者は、看護師経験を生かし「手もみスト」としてYouTubeなどで手もみの大切さを広める音琶麗菜さん=写真=である。
手のひらには体の各器官につながる末梢神経が集中
知っておきたいのは、手のひらには、30カ所以上の反射区と呼ばれる体の各器官につながる末梢神経が集中していて、大事な場所だということ。
本書は症状別に見開き単位で反射区の場所ともみ方がイラスト表示されるシンプルで分かりやすい構成。たとえば「便秘」の場合。S字結腸、直腸、背骨下部・腰の3つにわけ、それぞれの手のひらの反射区をもむように解説されている。
S字結腸、直腸、背骨下部・腰につながる手のひらの場所
S字結腸
左手の薬指のまっすぐ下、手首のしわから親指の幅2つ分以上の反射区を右手の親指の角で7秒×3回押す
直腸
中指の延長線上のまっすぐ下、手首のしわから親指の幅2つ分以上の反射区を同じように7秒×3回
背骨下部・腰
親指のつけ根から手首まで3等分した一番下の範囲の反射区を、右手の親指の角を左手の手首の骨の下に入れるイメージで7秒×3回
「痛気持ちいい」と感じる場所をもむ
本書では、手のひらのイラストに、もむ場所が赤く表示されているため、忙しかったり解説を読むのが面倒だったりする人にも視覚ですぐ分かるところが心強い。
どの場合でもポイントは、反射区は「点」ではなく「面」でとらえること。手のひらの反射区を、「痛気持ちいい」と感じる場所をもむことがより効果的だ。
体の不調が「1回7秒」で改善できる
また、切り取り線つきで、手首の実物大に近いサイズでピンナップ状の折り込みになっている「反射区ゴールデンマップ」は、自分の手のひらに重ねることで押すべき部位が分かる。これがとても使いやすい。
担当編集者は、本書の特長をこう語る。
「体の不調が『1回7秒』で改善できるという手軽さに感動し、書籍化しました。わたし自身、夜中に何度も目が覚めるタイプだったのですが、『夜間頻尿の手もみ』を試したところ、その日からぐっすりと朝まで眠れるようになり、これはすごいと確信しました。そのほか胃痛や目の疲れ、冷え性など、即効性の手もみはぜひともお試しいただきたいです」
時間に追われるビジネスパーソンも、これならすぐに実践できる。
免疫力アップにつながる手のひらの反射区
【リンパ腺・全体の反射区(両手)】
中指から下がった親指つけねのふくらみの隣をもう一方の手の親指の角で7秒間を3回
【脾臓の反射区(左手)】
左手薬指と小指の間、小指の下の太い泉と交わるあたりで痛いと感じるところを曲げた人差し指の骨を使い7秒間を3回
【小腸の反射区】
中指と親指の間からまっすぐ下、手首から親指の幅3つぶん上のあたりを親指の腹で垂直方向に7秒間、これを3回
※本書から抜粋