万能といわれる「プロポリス」が今、注目を集めています。
「なんとなく聞いたことはあるけど、なにがそんなにすごいの?」と思われる人も多いのではないでしょうか。
からだの不調が目立ってくる40代にこそ、プロポリスはとても心強い味方になります。ここではプロポリスの基礎知識と、プロポリスによって得られるさまざまな効能をご紹介します。
プロポリスとは?
プロポリスとは、ミツバチの巣から採れる樹脂状の固形物です。ミツバチは、新芽や樹皮から集めた樹脂を蜜蝋と混ぜて、巣の材料として使います。
まずは、プロポリスが必要な理由と、プロポリスに含まれる栄養素について解説します。
プロポリスが必要な理由
プロポリスには、ミツバチが外敵や細菌から巣を守るためのさまざまな栄養成分が含まれていて、人体の健康にとっても有用です。抗酸化機能のサポートや免疫力アップなど、さまざまな効能があります。
プロポリス活用の歴史は古く、紀元前300年頃にはすでに皮膚疾患や感染症に用いられていたそうです。
プロポリスに含まれる栄養素
プロポリスの原料は、主に樹脂や樹液、蜜蝋。そのほかにも、精油や揮発油、花粉、有機物、ミネラル類が含まれます。
そのプロポリスのなかには、ビタミンB群、ビタミンE、葉酸といったビタミン、マグネシウム、亜鉛、カルシウムなどのミネラル、多数のフラボノイドなど、さまざまな有用な成分が豊富に含まれています。
プロポリスを摂取することで得られる効果
ここからは、プロポリスによって得られる効能を具体的に4つご紹介します。
認知機能の向上
プロポリスを摂取することで、高齢者の認知機能の向上につながったという研究があります。この研究では、ブラジル産のプロポリスを24カ月摂取したグループの認知機能スコアに一定の改善がみられました。
また、日本人の男女を対象とした別の研究でも言語記憶能力や注意力に関わるスコアの改善がみられました。プロポリスを摂取することで認知症を予防できる可能性があるといわれています。
腸内細菌叢の乱れを改善する
腸内には、細菌が100兆~1000兆個も住んでいます。その様がまるで花畑に見えることから、「腸内細菌叢(そう)」や「腸内フローラ」と呼ばれています。そして腸内細菌叢の状態はさまざまな疾患と関連性があると考えられています。
マウス実験による研究では、「プロポリスは腸内細菌叢の乱れを改善し、糖尿病やサルコペニア肥満を改善した」という結果が報告されており、ヒトの健康増進においても大きな期待が寄せられています。
抗炎症作用
プロポリスの特徴のひとつに、痛みや腫れ、炎症を抑制する抗炎症作用があります。また、プロポリスを摂取することにより、関節リウマチの発症やその他症状の緩和が期待できるという研究データもあります。
また、プロポリスでうがいをすることにより、抗菌効果で口腔内の清潔さを保ち、口内炎を予防できるといわれています。
前立腺がんの治療効果を向上
プロポリスはがん患者に用いられるサプリメントとして有名で、厚生労働省によるとがん患者の28.8%(2005年時点)が摂取しているという報告もあります。ポリフェノールの一種であるアルテピリンCを含有するプロポリスのサプリメントを摂取することで、がん細胞増殖を抑制し、前立腺がんの治療効果が向上するといわれています。
プロポリス摂取のポイント
ここからは、プロポリスの効果をより発揮しやすくするためのポイントをご紹介します。
食事からの摂取を心がける
プロポリスは、食事からの摂取がおすすめです。アルコール抽出したプロポリス液の場合は、水やお湯で薄めて飲みましょう。コップ1杯に5~10滴が目安です。
プロポリスは空腹時に摂取すると吸収効率が上がるので、起床時や、運動前に摂るとよいでしょう。
プロポリスサプリメントの適切な摂取
補助的なものとして、カプセルや粒タイプ、または顆粒タイプのプロポリスのサプリメントもおすすめです。ただし、複数のサプリメントを摂取していると過剰摂取につながり、栄養が偏ってしまう場合もあるので気をつけましょう。
プロポリスと相性の良い栄養素を摂取する
プロポリスはとくにビタミンCとの相性がバツグンです。プロポリスにはビタミンB群やビタミンEが含まれますが、ビタミンCは含まれていないので、足りない栄養を補い、相乗効果が期待できます。
ビタミンCが多い食べ物としては、アセロラ、キウイ、パプリカが挙げられます。プロポリスと一緒に摂取して、栄養をたくさん摂りましょう。
プロポリスの1日の摂取量の目安は、150~800mgです。この数値を大きく超えないように気をつけましょう。
ストレスによる腸内環境の乱れを防ぐには漢方薬もおすすめ
腸内環境の乱れを整えるには根本改善を目指す漢方薬もおすすめです。漢方薬は植物、鉱物などの自然由来の生薬をもとにしていて、一般的に西洋薬よりも副作用リスクが低いといわれています。
腸内環境のバランスを整えるには、「自律神経のバランスを整えて、ストレスによる腸内環境の乱れを防ぐ」「低下した腸の働きを正常化する」「腸内細菌のプレバイオティクスを増やす」といった漢方薬がおすすめです。
腸内環境の乱れにおすすめの漢方薬
大建中湯(だいけんちゅうとう)
胃腸を温めて胃腸の働きを整えることで、便秘や下痢、おなかの張り、腹痛に働きかけます。
人参湯(にんじんとう)
胃腸を温めることで消化機能を高めて蠕動運動を良くして、悪心、嘔吐、下痢などに働きかけます。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
からだに気力を与え胃腸の働きを高めることで、食欲不振や疲れに働きかけます。
漢方薬は相性がとても重要です。相性が良くないと、せっかくいい漢方薬を使用しても効果が出づらいどころか、副作用の心配もあります。「あんしん漢方」のような、プロの医師や薬剤師が関わっているサービスがおすすめです。あんしん漢方は、体質診断から処方まですべておまかせできる画期的なとり組みです。ネットで完結できるお手軽さや、専門家による適切なアフターケアも魅力となっています。
プロポリスは健康の味方
多くの効果が期待できるプロポリスですが、とくに認知機能の向上や、腸内細菌叢の改善に効果があるといわれています。もし健康に不安を抱えているなら、万能のプロポリスを試してみてください。
【参考サイト】
はちみつ専門店 長坂養蜂場「プロポリスについて ミツバチ産品」
https://www.1183.co.jp/f/d_propolis
山田養蜂場 健康科学研究所「プロポリス 明らかになる健康機能~最新研究ダイジェスト」
https://www.bee-lab.jp/megumi/propolis/data.html
健康長寿ネット「腸内細菌叢(腸内フローラ)とは」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/kenko-cho/chonai-saikin.html
山田養蜂場健康科学研究所「ブラジル産グリーンプロポリスが腸内細菌叢の乱れを改善しサルコペニア肥満を予防するメカニズムを解明」
https://bee-lab.jp/_common/dl/newsrelease/2022/202209_02.pdf
J-STAGE「第37回日本臨床免疫学会総会抄録集 ブラジル産プロポリス継続摂取のコラーゲン関節炎モデルマウスへの影響」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscisho/37/0/37_0_78/_article/-char/ja/
わかさの秘密「プロポリス | 成分情報」
https://himitsu.wakasa.jp/contents/propolis/
岐阜薬科大学「【研究成果】プロポリス成分で前立腺がんの治療効果を向上させる!」
https://www.gifu-pu.ac.jp/news/2023/02/research-20230208-01.html
秋田屋
https://akipure.com/knowledge_propolis/2183
公益財団法人 日本健康・栄養食品協会「プロポリス食品」
https://www.jhnfa.org/pr-1.html