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【ベストセラー健康本】大病のサインを見逃さない!『医者が教える絶対に見逃したくない体の「危険サイン」』

【ベストセラー健康本】大病のサインを見逃さない!『医者が教える絶対に見逃したくない体の「危険サイン」』
予防・健康
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体の小さな変化が大きな病気の兆候

疲れやすい、息切れがする、皮膚にかゆみがある—など、疲れや運動不足だろうと見逃しがちな体の小さな変化が実は大きな病気の兆候ということがある。動脈硬化や心疾患、脳梗塞、糖尿病、そしてがんなどにつながり危険なサインをどう見極めればいいのか。

内科医・産業医で労働衛生コンサルタント、YouTubeチャンネル「予防医学ch」の医療監修兼管理人を務める森勇磨氏=写真=が監修する『TJMOOK 医者が教える絶対に見逃したくない体の「危険サイン」』(宝島社刊、1210円)で、分かりやすく解説している。

危険な4つの「サイン」とは?

本書は大きく「内臓の病気のサイン」「重病を早期に見抜くサイン」「がんの初期にあらわれるサイン」「その他の危険なサイン」に章立てられる。それぞれちょっとした身体の変化をピックアップし、大きな病につながる可能性があることを解説する構成だ。

とくに「もしもこのサインが出てしまったら かなり危険!」と、強調されているのが、次の4項目である。

  1. 突如として皮膚にクモのような模様が現れた=「クモ状血管腫」と呼ばれるもので、これが見られるときには肝臓がかなり悪くなっていることを表す特徴的な症状。
  2. ゆっくりと時間をかけて視野が狭くなった=気づかないうちにじわじわと緑内障が進行している可能性がある。
  3. 酒の飲みすぎなのか、指がずっとむくんでいる=顔のむくみや手のしびれ、まぶたが垂れてくるといった症状は、ある程度肺がんが大きくなったり、転移をしたりしている可能性がある。
  4. いつもより尿が泡立つことが多くなった=腎臓の機能が低下することで、多くのタンパク質が尿に漏れている可能性が高い。

本書から抜粋したものだが、これらの自覚がある人は、誌上でチェックして異常があれば、すぐに医療機関を受診するべきだろう。

自分で初期症状のチェックを

森医師はこうメッセージを寄せた。

「健康診断での指摘を放置した結果、寝たきりになってしまった人、正しい治療のタイミングを逃し病状を悪化させてしまった人…救急の現場でそうした患者さんに数多く出会ってきました。人間の体は病気になるとさまざまな場所にSOSサインを送ってきます。1人でも多くの方に適切な医療を受けていただきたいという思いから、ご自分で初期症状のチェックができるような情報の発信を続けています」

危険なサインを見逃さないため、気になる症状がある人はまず一読を。

がんの初期にあらわれるサイン

  • 顔の浮腫が治らない
  • まぶたが垂れてくる
  • 血痰が出る
  • ぜいぜいと咳が出る
  • めまい、立ちくらみ
  • イボが増える
  • 血管が浮き上がる
  • 黄疸(おうだん)の症状
  • ほくろの境目、形のゆがみ、色、サイズ、形状変化
  • 左肩のしこり
  • 手のしびれ
  • 指が太くなる
  • みぞおちの痛み
  • お腹や背中の痛み
  • すぐにお腹いっぱいになる
  • 体重の減少
  • 血糖値の急激な上昇
  • 便の色の変化、長期の便秘・腹痛、血便

※本書から抜粋
 

執筆者
ジャーナリスト
田幸 和歌子
医療ジャーナリスト。1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経て、フリーランスのライターに。「週刊アサヒ芸能」で健康・医療関連のコラム「診察室のツボ」を連載中。『文藝春秋スーパードクターに教わる最新治療2023』での取材・執筆や、健康雑誌、女性誌などで女性の身体にまつわる記事を多数執筆。