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冷凍サンドウィッチでタンパク質を毎朝しっかりチャージ

冷凍サンドウィッチでタンパク質を毎朝しっかりチャージ
エイジングケア
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忙しい人もこれでOK「冷凍サンドウィッチ」

バランスのいい食事が健康の要と分かっていても、忙しい朝はなかなかうまくいかないもの。飲み物だけだったり、つい朝食抜きで済ましてしまう人も多いのでは? でも最近では、朝にタンパク質をしっかり摂るべきだとする識者の声も増加中。そのメカニズムを知って、簡単においしく実践できる「冷凍サンドウィッチ」を取り入れてみましょう。料理家・栄養士の田村つぼみさんに提案してもらいました。

タンパク質でエネルギーの元・筋肉を生成

筋肉はエネルギーの貯蔵庫で、血糖値の調整なども行いますが、20歳頃をピークに筋肉量は減少し、70歳代ではピーク時の4割程度に減少するのが一般的。筋肉減少を放っておけば、歩行機能が衰える「ロコモティブシンドローム」、要介護予備軍とされる「フレイル」につながっていく、負の連鎖に取り込まれます。

筋肉生成に必須の栄養素はタンパク質。厚生労働省が推奨する1日当たりの成人のタンパク質摂取量は男性で65グラム、女性で50グラム。でもこれは、生活習慣病の発症予防になる最低限の摂取量。特に50代女性やダイエットをしている人ほど不足傾向にあり、男性70グラム、女性60グラムのタンパク質摂取量が理想です。

朝食の摂取量が多いほど筋肉量は多い

最も不足しがちなのが【朝食】。朝食の摂取量が多い人ほど、筋肉量が多いことがさまざまな研究でわかっています。筋肉を大きくする遺伝子が活発に働くのは日中なので、朝食時に筋肉の材料・タンパク質を摂るのが最適です。また、糖質や脂質に比べ、タンパク質を摂るとエネルギー消費量が上がるので、太りにくいカラダづくりにも必須というワケ。

さらに、夜の快眠を促す作用にも期待できます。タンパク質に含まれる「トリプトファン」は脳内で「セロトニン」というホルモンに変換され、夜になると「メラトニン」に変化して快眠をサポートしてくれる、という仕組み。

ただでさえ忙しい朝。手軽においしくタンパク質を取り入れたい人にオススメなのが、料理家で栄養士の田村つぼみさん提案の「冷凍サンドイッチ」。タンパク質とともに、脳にスイッチを入れる糖質も取り入れられるレシピ。今回は、読者が抱えやすいお悩み別にオススメのレシピを考案してもらいました。

基本の作り方

  1. パンに満遍なくバター(マーガリン)を塗る
  2. マスタードや辛子など調味料を塗る
  3. チーズかハムで水分をせき止める
  4. 塩もみして余分な水分を取り除いた野菜や、惣菜などの具材を乗せて挟む
  5. 1度で食べきれる量を空気を抜きながら、密着させてラップで包む
  6. 食品保存袋に入れて冷凍庫へ(2週間保存可能)
  7. 食べる前日の夜に冷蔵庫に移して解凍
  8. 解凍後そのまま食べても、レンジで温めたり、トーストしてもOK

[冷えが気になる人]サバカレー卵のサンド

タンパク質は、サバ・卵・チーズから摂取。「サバは、良質な油に含まれ、血行改善や代謝アップを促す成分、EPAとDHAが豊富です。また香辛料のカレー粉にはカラダの温効果を期待できます。食物繊維、βカロチン、カルシウム、鉄分などの栄養素がたっぷり入った雑穀入りのパンを使うのがおすすめです」(田村さん)

<材料>

  • 雑穀食パン…2枚(6枚切り)
  • にんじん…1/5本
  • 塩…少々
  • クミンシード…適宜(あればでOK)
  • サバ缶…50g
  • 卵…1個
  • カレー粉…小さじ1
  • オリーブオイル…小さじ1/2、
  • マヨネーズ…大さじ1
  • 粒マスタード…小さじ1
  • スライスチーズ…1枚

<作り方>

  1. にんじんを細切りにして塩でもみ、15分(置いて水気を絞ってクミンシードを混ぜる
  2. 卵を溶きほぐし、鯖缶を入れて大きめにほぐしてカレー粉も加えて混ぜる
    オリーブオイルを入れたフライパンを熱して流し入れ、固まってきたら少し混ぜて火を通す
  3. パン2枚に、マヨネーズと粒マスタードを満遍なく塗り広げて、スライスチーズ→1→2の順に乗せてサンドする。お好みのサイズにカットしてラップをして冷凍する

[ダイエットが気になる人]ホウレンソウとキノコとサーモンのベーグルサンド

タンパク質は、卵とサーモン・カマンベールチーズで摂取。「サーモンに含まれるアスタキサンチンで脂質代謝をアップ。ダイエット時に不足しがちな鉄分をほうれん草で補給します。ベーグルは噛みごたえがあるので、よく噛むことで満腹感を得られ、クリームチーズより低カロリーなカマンベールにした点もポイントです」

<材料>

  • 雑穀ベーグル…1個
  • ほうれん草…30g
  • エリンギ…20g
  • カマンベール…1/6カット
  • オリーブオイル…小さじ1/2
  • 塩・胡椒…少々
  • マヨネーズ(あればカロリー半分のハーフタイプを)…適量
  • スモークサーモン…2枚
  • 胡椒…適量

<作り方>

  1. ほうれん草は3センチ幅のざくぎり、エリンギは食べやすく切る。カマンベールは3等分に切る
  2. オリーブオイルを入れて熱したフライパンにほうれん草とエリンギを入れて炒め、全体がしんなりしたら塩胡椒を振ってあら熱を取っておく
  3. ベーグルを横半分に切り、マヨネーズを上下に少しずつ塗り、2→スモークサーモン→カマンベールの順に載せてサンドする。お好みでカットしてサンドする

[ダルさが気になる人]鶏とトマトのオープンサンド

タンパク質は、鶏肉とチーズで摂取。「鶏の胸肉に多く含まれる、抗疲労物質イミダペプチドが疲労を回復してくれるので、だるさの軽減に役立ちます。サラダチキンなら調理も簡単です。また、免疫機能低下改善を期待できるリコピンを含むトマトや、疲労改善に役立つクエン酸を含むレモンの力で、だるさに打ち勝ちましょう」

<材料>

  • 雑穀食パン…1枚(6枚切り)
  • サラダチキン…50g
  • ミニトマト…2個
  • スライスチーズ(溶けるタイプ)…1枚
  • 胡椒・ドライハーブ…適宜

A

  • ドライハーブ(パセリやバジルなどご自宅にあるものでOK)…小さじ1/2
  • マヨネーズ…大さじ1
  • 粒マスタード…小さじ1
  • レモン汁…小さじ1/2

<作り方>

  1. サラダチキンは薄切りにする。ミニトマトは3等分の輪切りに。Aを混ぜ合わせてソースを作っておく
  2. パンに「1」を塗り広げ、スライスチーズ→サラダチキン→ミニトマトの順に乗せて胡椒とハーブをお好みで振り、ラップをして冷凍する

[便秘が気になる人]ごぼう納豆のコッペパン

タンパク質は納豆で摂取。「発酵食品の納豆と、牛蒡とのりの食物繊維が組み合わさり、腸内環境を整えます。納豆には血流改善効果もありますが、刻んだもの(ひきわり納豆)のほうが消化のスピードがアップします。また金平牛蒡は市販のものや、おかずの余りを使えば時短調理がかないます。食パンでオープンサンドにしてもいいですよ」

<材料>

  • 雑穀コッペパン…3個(小さめタイプのもの)
  • のり…適量(1/4枚としても)
  • 金平ごぼう…50g
  • 刻み納豆…1パック
  • マヨネーズ…適量

<作り方>

  1. 金平ごぼうと納豆を混ぜ合わせる(納豆に添付された醤油とからしも混ぜてもOK)
  2. コッペパンに切り込みを入れてマヨネーズを塗り、コッペサイズに切った海苔を敷き、「1」を入れる。ラップをして冷凍する

トレンドのプロテインスープにも注目

「運動をあまりしない人なら、低糖質で低カロリーのものや、大豆たんぱくのソイプロテイン系スープがおすすめ。栄養バランスを整えるため、乾燥わかめやプチトマト、ほうれん草などを加えるといいですね」(田村さん)

味の素 「クノール」たんぱく質がしっかり摂れるスープ コーンクリーム

 

(15本入り袋2,138円、編集部調べ)
1食あたり、8グラムのたんぱく質を含有。スーパースイートコーンを甘さのピークで収穫し、24時間以内にパウダー化。カルシウム、ビタミンDなども配合。ほかにポタージュ味もあり。

味の素 たんぱく質がしっかり摂れる味噌汁 ナスと油揚げ

(10食入り箱1,980円、編集部調べ)
3種の味噌とこだわりの鰹節を使用したフリーズドライの具材入り即席味噌汁で、1食あたり8gのタンパク質が摂れる。同シリーズでは、豆腐とねぎもある。定期お届けコースも。

ZENB マメロニが入った食べるミネストローネ

(1食160g 338円)
食物繊維やタンパク質が豊富な、スーパーフードの黄エンドウ豆で作ったマカロニならぬ“マメロニ”入り。糖質オフもかなう。ひよこ豆やマッシュルーム入り。レンジで温めるだけでOK。

Korede プロテインスープ ほうれん草ガーリック/きのこチーズ

(各400g 20食分、3,480円)
ビタミンやミネラルなども摂取できる低糖質のソイプロテインスープ。
3種のチーズをポルチーニ茸と合わせたきのこチーズスープや、ほうれん草とニンニクがベースのスープなど全5種。

グローバルヘルシー エクサスリム スーププロテイン ココナッツ香るグリーンカレー風スープ/クセになる酸味と辛さのトムヤムクン風スープ

 

(各10袋 3,240円)
「高タンパク質、低糖質、食物繊維+乳酸菌」をテーマに、管理栄養士が栄養と味にこだわって開発した人気シリーズ。
エスニックフレーバーの新フレーバー2種が登場し、全14種に。

 

 

(取材・板倉みきこ/撮影・内山めぐみ)

田村つぼみ

料理家・栄養士。書籍や女性誌を中心に、カラダにやさしい料理を提案。カフェや居酒屋などのメニュー開発や、メーカー商品開発にも携わる。近著に『起きたら出来上がっている! 朝ラク 冷凍サンドウィッチ』(実業之日本社)。

執筆者
「健活手帖」 編集部