「健活手帖」は50歳からの女性の「健康」と「美」を考える座談会を行っています。第５回は、40、50、60代のウオーキング講師の皆さんにご登場いただきました。単なる歩き方のレッスンだけでなく、全身運動によるダイエットや健康維持、姿勢をよくして所作を若々しく美しくみせるノウハウを教えていただきました。女性だけではなく男性にも知ってもらいたい内容満載の座談会です。
【ご参加いただいたのはこの3人】
藤原成美（ふじわら・なるみ）
46歳。村神一誠公認ウオーキング講師。長男25歳、次男16歳。ミセスコンテスト『2021Mrs.Global.Earth』大阪グランプリ。ミセスモデルとして桂由美ドレスショーやパリコレランウェイに出演。 好きなことを全力で極めるために全国を飛び回る日々。「いつも成美スマイル」がモットーで、楽しく日々を過ごしている。
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堤絵里子（つつみ・えりこ）
52歳。モデル、ウオーキング講師、トータルビューティーサロン 「Optimistic Beauty Style」主宰。2020ミセス・グローバル・アース日本大会グランプリ。ファッション・コーデを考える、ワインに合うおつまみを作ることなどで毎日楽しんでいます。ポジティブ思考が一番若さと美容に良いと思っている。
藤田雅子（ふじた・まさこ）
64歳。アンチエイジングダイエット協会東京支部長認定マスター講師、美容食専門士、ウオーキング・所作・ダイエット講師（講師歴7年）。銀行に10年勤務後、47歳のときにマイナス18キロダイエットを果たす。「ミセス日本グランプリ」60代グランプリを受賞。身体の軸から美と健康をトータルでプロデュースしている。
進行：荒牧聡子（あらまき・さとこ）
37歳。美容アドバイザー。広告代理店、アパレルを経てIT会社を産休中。ダイエット目的で始めたパーソナルトレーニングの結果、ベストボディジャパン2021年度総合優勝を果たす。現在は子育てをしながら健康的なダイエットレシピをInstagramアカウントで配信中。
前向き「意識」としっかり「休み」
スマホで下を向かない
聡子：なるみさんは普段の生活で意識していることはありますか？
藤原成美（以下、なるみさん）：私も（藤田）雅子さんと同じく、歩く時に自分の目線を上に上げることを意識しています。街を歩くと、スマホばかり見て首が前に曲がっている人が多いですよね。それを見て自分もハッとなり、姿勢を直しています。
座る時もなるべくスマホを見ないようにします。そして頭を背骨の上に乗せる。さらに、お腹を引き上げることを意識しています。
目線が上がると、鬱になる人は少ないと聞きます。不思議なもので、目線が下がっていると気分も下がりますね。スマホで下ばかり見ていると自然と気分も下がりそうなので気を付けています。
聡子： たしかに目線を上げると気分が上がる気がしますね。
なるみさん：人は気分がいいと自然に目線が上がっているはずです。見える世界がすごく明るく感じるので、私も目線を上げることを意識しています。あとは休むということも意識していますね。
何もしない「休む日」をつくる
聡子：移動距離も多いので、お忙しいですよね。
なるみさん：はい。私は好きなことを好きなだけしているのですが、移動が多いので疲れもすごく溜まる。「休む！」という日をつくらないといけないと最近気づきました。若い時はそんなことはなかったのですが、やはり年齢を重ねると無理をしているようで、大事な時に体調を壊してしまったことがあります。
体調を回復できないまま無理をし続けると、どこかで爆発することがあるので、休むということはすごく大事だなと思います。自分もメンテナンスが必要な年齢になったと思うので、筋肉痛になったらマッサージ、骨盤がズレたなと思ったら整骨院に行き、老化や体調不良にならないように常にメンテナンスをしています。
同時に、「何もしないという日」をつくっています。といっても、一日中寝ているわけではなくて、ゆっくりリラックスする時間をつくるということです。
聡子：何もしない日の過ごし方は？
なるみさん：例えば、ゆっくり家事をしたり、一人でお茶をするなど、個人の時間をつくることですね。これはすごく貴重で贅沢なことなので大事にしています。
聡子：ところで、女性特有の病気や今までに体を壊した経験はありますか？
なるみさん：コンテストの前に無理をしすぎて体調を崩し、顔がひどく腫れてしまったことがあります。やはり無理をしすぎると体から「限界」というサインがくるので、それからは休むことを大事にしています。若い時に卵巣嚢腫になりましたが、妊娠したらすぐに消えたので子供のおかげだなと感じています。
聡子：女性は妊娠することでホルモンバランスが変わって病気が改善することもあるみたいですね。
普段の生活でウオーキングを実践
腰回り、骨盤を動かして歩くのがコツ
聡子：えりこさんの普段の生活はいかがですか？
堤絵里子（以下、えりこさん）：私は質の良い睡眠と適度な運動、そして食事に気をつけています。この年齢になると激しい運動はなかなかできなくなるのでウオーキングなど軽い運動を意識しています。
聡子：ウオーキングはどのくらいの頻度で行っていますか？
えりこさん：一生懸命にウオーキングをするのではなく、日頃のお買い物や散歩の時に姿勢を正して目線を上げて歩きます。足だけでなく、腰回りから動かすと早く歩けるようになりますよ。昔は主人の方が歩くのが早かったですが、今は腰から歩く私の方が早く歩けるようになっています。
聡子：足の長さや背の高さは関係ないのですね。
えりこさん：主人は今、リモート勤務で長時間座っていて運動不足になるので、ちょっと外に出て一緒に歩くことを意識しています。 足は、股から下をイメージする人が多いのですが、腰回りから下すべてが足なので、腰回り、骨盤から大きく動かして歩くことが大事です。そうすると歩数や幅も変わり、大きく歩けるようになります。
あとは常にポジティブに考えることを意識しているせいか、今まで大きな病気にかかったことはありません。女性特有の病気もなかったです。
聡子：出産前と後では体の変化はありましたか？
えりこさん：私は若い頃の方が太りやすくて11号を着ていた時もありました。働き出した 22～24歳ぐらいはまだ太っていましたが、結婚して子供ができてからは、母乳で育てたのが原因なのか痩せ型の体型になりました。そこからの体重はプラスマイナス2～3キロをずっとキープしています。
全員：ずっと体型が変わっていないって、すごいです！
聡子：ウオーキングの成果でもあるのでしょうか？
えりこさん：普段からの意識の方が大事でしょうね。特に女性は「誰かに見られている」という意識が大事だと思います。
毎日裸で全身セルフチェック
聡子：雅子さんは普段の生活で特に気をつけていることはありますか？
藤田雅子（以下、まさこさん）： 朝起きた時に体操と体の13項目をチェックしています。
聡子：13項目とは？
まさこさん：スマホと連動して骨量などをチェックできるアプリを使っています。その数字以上に、鏡を見て自分の体型を意識しています。裸の姿で見て、現実をチェックしています。お腹やお尻など洋服を着てない時のありのままの姿をチェックするんです。
聡子：全身チェック、大事ですよね。でも裸でチェックされるんですか。それは若い時からの習慣ですか？
まさこさん：できるだけセルフチェックをしていますね。私は産後太りがひどく、一人目の時はすぐに戻りましたが、二人目では体重が戻らない状態が40代半ばまで続いていたんです。その時は70kgぐらいありました。
そこで、47歳の時に自己流ですがマイナス18キロのダイエットを実行しました。その後、日本アンチエイジングダイエット協会でダイエット方法を勉強し直して、今は正しい知識で痩せることができています。それを人にも教えています。