スキンケア クレンジング

肌力を上げる5つの生活習慣

肌力を上げる5つの生活習慣
エイジングケア
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純せっけんでの洗顔がオススメ

11月に入り、ますます乾燥する時期になってきました。冬は乾燥による皮膚トラブルが増え、肌の老化に拍車がかかります。それらを防ぐためにまずは基本的な生活習慣から見直してみてはいかがでしょうか。

①6時間以上の睡眠

「睡眠時間が短くなると体重が増えた」と実感する人もいるでしょう。これは「レプチン」と「グレリン」と呼ばれる2つのホルモンが関係しています。レプチンは「満腹だ」という信号を出し、グレリンは強い空腹感の引き金になります。睡眠不足はレプチンを減少させてグレリンを増加させるため、睡眠不足の身体は余分なカロリーを効率よく代謝することができず、肥満につながります。

睡眠不足は「交感神経を刺激する」「血圧を上昇させる」「細胞を修復する成長ホルモンの分泌を低下させる」などから血管を老化させ、肌力を著しく低下させます。

②純せっけんで1日1回の洗顔

毎日のスキンケアで、真っ先に見直したいのが「洗顔」です。脂性肌を気にして1日に何度も洗顔しがちな人もいますが、これは美肌菌を減少させ、本来必要な角質や皮脂を過剰に洗い流すことで、肌のバリア機能を低下させてしまいます。

そこでお勧めなのが、純せっけんによる1日1回の洗顔です。成分表示で「純せっけん分(99%脂肪酸ナトリウム)」「水、カリせっけん素地」などシンプルなものです。純せっけんは弱アルカリ性、肌は弱酸性のため、せっけんの成分は皮膚の酸で中和されて無力化し、角質のバリア機能を壊す力が弱く、皮脂や角質を過剰に落とすことがありません。

肌を修復する入浴法とは

③寝室にスマホを持ち込まない(デジタルデトックス)

寝る直前までスマホやパソコンで作業する人も多いでしょう。ブルーライトには脳内の体内時計を狂わせる働きがあります。特に寝る前に2時間使うと、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌量が23%も抑制されるというデータがあり、睡眠不足につながります。ブルーライトそのものも肌の光老化を進行させるのでシミ・シワ・たるみなどの症状が悪化します。

④40度のお湯に20分以上の入浴

40度のお湯に20分つかることで出る「ヒートショック・プロテイン」は紫外線による細胞のダメージや炎症を防ぎ、傷ついた皮膚のDNAの修復を促進するほか、コラーゲンの質を向上させるなど、肌を若々しく保つ効果が期待できます。

湯船につかるのが苦手な人は、サウナでじっくりと体を温め、汗腺のトレーニングを同時に行うのもお勧めです。

⑤お酒を飲むときにはチェイサーを用意する

アルコールの鎮静作用は自然な眠りとは異なり、軽い麻酔にかけられている状態に近いのです。アルコールの分解により生じる「アセトアルデヒド」はレム睡眠を障害し、睡眠のバランスを壊してしまいます。さらにアルコールは血管拡張作用があるため、腎臓の血流量が増えて、尿を増やし、体が脱水傾向にもなります。

脱水が起こると血液がドロドロになったり肌が乾燥したりと、健康と美容にとってもいいことはありません。飲み会の最中は、酒を飲むのと同時進行で、水分(チェイサー)をとるようにしましょう。

スキンケアのポイント

  • 6時間以上の睡眠
  • 純せっけんで1日1回の洗顔
  • 寝室にスマホを持ち込まない
  • 40度のお湯に20分以上の入浴
  • お酒を飲むときにはチェイサーを用意する
解説・執筆者
形成外科専門医
西嶌 暁生
医学博士、形成外科専門医、MBA。1984年7月7日生まれ、富山県出身。形成外科・美容医療の専門医として、10年以上、臨床と研究に従事。2019年から恵比寿形成外科・美容クリニック副院長。著書「だから夫は35歳で嫌われる~メンズスキンケアのススメ」(光文社)が発売中。