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物価高に負けない食薬習慣(1)~冷蔵庫の中身は「未来のあなたの体」です

物価高に負けない食薬習慣(1)~冷蔵庫の中身は「未来のあなたの体」です
予防・健康
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物価高だからこそ健康の“予算”を捻出しよう

物やサービスの値段がどんどん上がり、家計が苦しくなる中、ダメージを極力抑えようと節約を意識しはじめた人は多いのではないでしょうか。食費や光熱費、ガソリン代の節約、さらには、銀行預金への不安から、資産運用の勉強を始めた方も多いと思います。

頭の中がお金を捻出することでいっぱいになると、健康に対する意識が遠のきがちになります。

ですが、健康に対する知識を深め、ご自身の体に“長期投資”していくことは、未来の医療費や健康な状態で過ごすことができる時間に直結します。人生100年時代の健康寿命と資産寿命は同時に考えるべき課題なのです。

物価高だからといって、食費の予算を削ることだけを考えると、寿命まで元気に過ごすことが難しくなるかもしれません。そこで、健康寿命と資産寿命を同時に伸ばせるような食薬習慣を紹介していきます。今回は、冷蔵庫の見直しと健康についてお伝えします。

食物は体の中に入ったら取り出せない

早速ですが、冷蔵庫の中身を人に見せることはできますか? レトルト、酒、おやつ、古い酸化したドレッシング、賞味期限切れの食材などでパンパンになっていないでしょうか。また、体に悪そうだけど、暇だと食べたくなってしまうような誘惑してくる食材はないでしょうか。

冷蔵庫の中は、これから私たちの体に入るものです。体質改善をするとき、体の中にある炎症、糖化、酸化、老廃物などを取り出すためには、時間も習慣の見直しも必須となります。

まだ冷蔵庫に眠っている状態であれば、ドアを開けて手を突っ込み、すぐに取り出すことができます。体の中に入ってからは難しいですよね。

ベーコンやソーセージ、インスタント麺、冷凍食品、総菜パンなどは、手軽に使うことができる食材としてストックしている人も多いと思います。

これらは、生活習慣病や老化の原因となったり、味覚を乱し、何度も食べたくなるような依存をもたらしてしまったりする可能性もあります。不要なものまで衝動買いしてしまうことは、やめましょう。体は糖化し、腸内環境も悪化し、解毒の働きが低下していくことも考えられます。

冷蔵庫から始める体質改善&節約術

片っ端から食費を削るのではなく、削減する優先順位として「加工肉、インスタント麺、総菜パン、冷凍食品」などを上位にしてみましょう。

それに、食材単体で買うよりも意外とストックしている加工食品を合算すると高額になっている可能性が高いと思います。節約を検討している人は、ぜひ今のストックがなくなったら、これらの買い控えをしてみると、自然と節約兼健康食へと変化していきます。

料理が面倒、時間がない——と考える方も多いですが、5分程度で完成する料理は星の数ほどあります。この物価高を健康志向にシフトしてみる好機ととらえましょう。

解説・執筆者
薬剤師、国際中医師
大久保 愛
食薬の第一人者、薬剤師、漢方カウンセラー、国際中医師、日本初の国際中医美容師、薬膳料理研究家、作家、アイカ製薬代表取締役。未病を治す専門家としてAI漢方・食薬相談システム『CrowdSalon』開発や『食薬アドバイザー』資格養成、商品開発、企業コンサルティングなどに携わる。著書『心がバテない食薬習慣』は発売1カ月で7万部突破のベストセラーに。著書多数。https://crowdsalon.com/。