血管の若さは美肌、毛髪、筋力、姿勢に重要
人は血管から老いると言われるぐらい、アンチエイジングに健康的な血管は欠かせません。特に皮膚や髪の毛、筋肉、骨格へ十分な栄養を供給することは、美肌や薄毛予防、筋力、姿勢などへ重要な役割を担っており、若々しい外見を保つためには必要不可欠です。
「血管が老化する」とは、塩分や悪玉コレステロールにより血管内壁が傷ついたりすることで、プラーク(こぶ)が形成され動脈硬化が進行することです。すなわち、狭くて硬くて弾力のない血管になるのです。フリーラジカルで血管の細胞が酸化することも老化を早める重大な原因です。
そこで重要なのが精神的ストレスを軽視しないことです。血管のアンチエイジングには単に食生活だけではなく、運動や睡眠にも留意し、マインドケアも大切です。体の疲労はケアしても心のケアには無頓着という人も少なくないでしょう。すべてのストレスは血管にダメージを与えるのです。イライラしたり、思い悩んだりすることは血管に3つの悪影響を与えます。
夜間でも交感神経が刺激されて血管収縮し、血圧が上昇。本来、副交感神経が優位になり、リラックスするはずの夜間でも興奮状態に陥り、良眠が遮られます。
血流の循環が滞り、血栓ができやすくなります。
内皮細胞が傷ついて血管のバリア機能が低下することで動脈硬化が進行します。
外部のストレスに左右されないマインドフルネスを
すなわち、ストレスをためにくい人はしなやかで強い血管が維持され、ストレスがたまっている人は老化したもろい血管へ移行する可能性があるのです。
仕事や家事にひたむきに取り組んできた人のなかには、年を重ねるにつれて完璧主義で責任感が強くなる人がいます。そのような頑張り屋ほど悩みや仕事を抱え込み、他人に迷惑をかけまいと自分の時間を犠牲にした結果、血管の老化を早めることがあります。
事実、アメリカの調査データでは、おおらかで現状を容認できる人よりも、完璧主義者のほうが心筋梗塞を発症しやすいという報告もあります。ただし同データによると、心筋梗塞発症後は後者のほうが真面目に生活習慣の改善に取り組み、再発が少ないとも報告されていますが。
昨今、SNSの発達で他人の生活を垣間見ることが多くなったことで、他人と比較し、人の顔色や評価を気にし過ぎることが増えています。これらはまさに不必要なストレスなので、なるべく外部からの刺激や情報に乱されないマインドを持つことが大切です。
マインドフルネスとは、今、自分が生きている瞬間を大切にして、あるがままの現実を受け入れることです。雑念にとらわれず、今の自分と向き合い、穏やかな心を持つことは血管にダメージを与えるストレスから解放されます。
ただし、これらを頭では理解しても、実際にマインドフルネスに取り組むのはなかなか難しいものです。その詳細な方法は折を見てお伝えしていきます。一見すると関係がないようなマインドフルネスと血管ですが、実は密接な関係があったのです。
- 精神的ストレスは動脈硬化のリスクになり得る
- 完璧主義で責任感が強い男性ほど、血管老化のリスクが高いかも
- マインドフルネスで血管のアンチエイジングを!