溶けそうなほど暑い毎日ですね。炎天下で日向を数分歩くとヘロヘロになり、動きはスローに、そしてめまいがするような感覚になることもあるかもしれません。
夕方以降に、外出してもまだ30度を下回らず、歩き疲れするようなレベルですよね。そんな環境下で、快適さを瞬時に求めようと冷たいスポーツ飲料をがぶのみしたり、ひと休みにアイスを食べたり、夕飯にはキンキンに冷えたビールをぐいぐい飲みたくなることもあるかもしれません。
こうした冷えすぎた飲料水のがぶ飲みは、糖質過多になりがちです。ビールもかえって体内の水分を奪います。水分は賢く摂りたいものです。
人間は、最大で1日に10~15リットルもの汗をかくことがあります。そこまで多くなくても、この酷暑で私たちは相当な量の汗をかいています。適切に水分を補うことができなければ、熱中症から危険な脱水症状を起こしてしまいます。
熱中症になると、頭痛、足がつりやすくなる、だるさ、判断力や集中力の低下などの症状を感じることがあり、ひどい場合にはけいれんや意識障害に陥ります。まさに命にかかわる猛暑を侮ってはいけません。ここは、自己管理を強化しましょう。ということで、今回は、脱水症状に対策となる食薬習慣を紹介していきます。
灼熱の夏の水分補給術
突然ですが、先ほどの尿はどんな色でしたか? いつもより色が濃いなと感じることはなかったでしょうか。トイレの回数が減ったり、尿の色が濃くなっていたりする場合には“隠れ脱水”を起こしているかもしれません。喉が渇いたときには、すでに軽い脱水状態だと考え、喉が渇く前に水分摂取することが大切です。
また、一度に大量の水分を摂りたくなりますが、大量に水分をとると体の電解質のバランスが乱れてしまうことがあったり、あまりにも冷たすぎると臓器の働きを低下させることもあります。常温程度の水分を喉が渇く前に小まめに摂ることが理想です。
さらに、夏はそうめんや冷やし中華、スイカなど糖質過多になりやすい時期。甘い水分ばかり取り入れると、体を糖化させ生活習慣病や老化を加速させることもあります。水分の内容も注意したいポイントです。クエン酸やミネラル、抗酸化物質などを含むトマトジュースや梅干しの水割りなどもおすすめです。
脱水症の対策となる食薬習慣
脱水症や熱中症と聞くと、水分やミネラル補給がすぐ頭に思い浮かぶワードかと思います。
ですが、根本的に脱水しやすい体質の場合には、その対策も予防となります。血液検査でアルブミンという名前を見たことがある人は多いと思います。アルブミンは、タンパク質が不足していると低い値となりますが、水分を血管内に保持するために必要な物質です。そのため、夏だからと、ついあっさりとしたものばかりを食べるのではなく、体の土台を構成できるものを食べる意識も必要です。
いつもの食事に豆腐やサバ缶、ゆで卵、タコブツなどを1品加えてみましょう。また、いりこなどの粉末をいろいろな食事に大さじ1、2杯ふりかけても食生活が変わります。タンパク質の摂取を心がけ、猛暑に強い体をつくりましょう。